暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico6優しくない世界〜The Fate of Rusylion〜
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アプ課長に頭を下げると、彼女は姿勢を直して「ルシリオン君。誰に会いに行こうとしていたの?」不安げな声色で、余り教えたくない事を訊いてきた。言い淀むと「リアンシェルト総部長、かしら・・・?」一発で当てられてしまった。
「・・・・」
「やっぱりそうなのね。・・・初めて出会った時、ルシリオン君、リアンシェルト総部長を前に目を見張っていたでしょう。知り合いなんだってすぐに察せたわ。・・・あの後、総部長にあなたとの関係を訊いてみたけど、知りません、の一点張り。だから勘違いなのかと思っていたけど・・・。ルシリオン君。あなたと総部長は一体どんな――」
「私がなんです?」
「「っ!!?」」
すぐ近くから聞こえた声。気配すらなく、余りにも突然だったために俺とガアプ課長はその場から一足飛びで後退する。先程まで居た場所には局の制服を身に纏ったリアンシェルトが佇んでいた。
「リ、リアンシェルト総部長・・・? 驚かせないでください」
「私の名前が聞こえたからどんな噂話でもしているのかと思って。それで? 私がなんなのです?」
涼しい顔で俺とガアプ課長を見るリアンシェルト。俺はそんなあの娘に「久しぶりです、リアンシェルト准将。個人的にお話ししたいことがあります。お時間を頂きたいのですが」そう告げる。リアンシェルトは「いいですよ。私の執務室に来なさい」そう言って踵を返しエレベーターホールの外へと歩き出したため、「ありがとうございます」俺も続く。
「ルシリオン君!」
「ガアプ課長。失礼します!」
制止の意味を含んだガアプ課長からの呼びかけに俺は一礼で返す。ガアプ課長からリアンシェルトの背中へと視線を戻すその最中、不安に満ちたガアプ課長の表情を横目で見えた。そして俺とリアンシェルトは廊下を進み、運用部オフィスに到着。複数の課を有する部署の為、オフィスもまたとんでもなく大きい。
「お疲れ様です、総部長」
「休憩からもう戻られたんですか?」
オフィス内を通っていると、運用部所属の局員から次々と挨拶を受けるリアンシェルト。尊敬されているのは確かなようだ。父としては嬉しい。娘が慕われている姿を見られたのは本当に。だが、俺とリアンシェルトの現状が素直に喜ぶことを許さない。
「彼と少し個人的な話をするから、部長室には立ち入らないように」
そうして俺は、運用部オフィスの奥にある総部長執務室へと通された。10畳ほどの個室で、執務デスクが上座にあり、椅子の後ろと左右の壁には天井に届く本棚が3架。それだけだ。リアンシェルトはコツコツと靴音を鳴らしながらデスクを回り込み、「それで神器王、話とは?」椅子へ座った。
「第14管理世界ウスティオにてアムティスが発掘された。タイプはアーティラリー」
「そうですか。また
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