暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico6優しくない世界〜The Fate of Rusylion〜
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たバインドが消え、撤退することなくその場に留まる。何故逃げないのか。その理由はすぐに判った。渦の中心、砲撃を放った主がその姿を現した。

「っ!!」

目を疑った。渦より姿を現したのはプレートアーマー姿の巨人。知っている。戦ったこともある。

(Automatic operation Magic use Tactics attack Intelligent battle System・・・A.M.T.I.S.。タイプは広域砲撃戦型アーティラリー。あんな物まで残って、しかも動いているのか・・・!)

両手を握り拳にする。まただ。また、俺たちの時代の遺物が現代を荒らすのか。過去(おれたち)現在(いま)を侵す。この世界特有で起きる現象だ。クアットロの目を通してアムティスとシグナムら2212航空隊、1013航空隊、さらに2個戦技教導隊の戦闘を見守る。

「何なのだろうねぇ、この巨人は。あれほどの巨体を支えられるだけの構造。魔力砲に似て非なる砲撃。ストライカーやエースクラスの攻撃を四方八方から浴びても堪えないその防御力。今すぐにでも実物を解体して調べ尽くしたいものだよ」

スカリエッティの話をスルーしながらモニターを眺め続けていると、地上本部内に流される首都航空隊や戦闘可能な局員へのスクランブル要請を伝える放送が流れた。クアットロも自主的に空へ上がるようだ。教室を出、廊下を駆けている最中・・・

――語り継がれし神の審判(トルエノス・デ・ラ・トラディシオン)――

『きゃぁぁぁぁぁーーーーーっ!!』

雷が落ちた時のような轟音と閃光が生まれ、モニターがしばらく闇に包まれた。

(しかし今のは・・・おそらくアレだろうな・・・)

経験したことがあるものだ。広域殲滅砲撃トルエノス・デ・ラ・トラディオシオン。ヨツンヘイム語で、伝承の雷、という意味を持つ、タイプ・アーティラリーの基本兵装の1つだ。その意味の通り、雷撃のような枝分かれする拡散砲撃を放つ。メリットは広範囲に拡がる砲撃ゆえに囲まれた際には役立つ。デメリットは、ロックオン機能が無いため、狙った相手に当てることが出来ないこと。

『今のは・・・?』

モニターが正常に戻る。それはつまりクアットロの視覚機能が元に戻ったことを意味する。彼女は衝撃で倒れ伏していたようで、最初に映ったのは床だった。頭を振っているのかモニターの映像も左右に揺れる。それでもクアットロは立ち上って再び廊下を駆け、エントランスを通り、外へ出た。外ではすでに十数人と空へ上がる準備をしていた。

『お先に失礼しま〜す?』

クアットロは外に出て早々に空へと上がり、巨人の元へ翔け出した。ズームされる映像に撃墜されたと思われたフィレス、そしてセレスが映り込んだ。しかも使っているのはヨツンヘイ
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