九校戦編
第15話 破壊と交代と下準備
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「魔法師に巧妙な起動式を提供するエンジニアは詐欺師だと思うが、作戦内容も詐欺師ばりだな」
それを聞いていた達也は、苦笑していた。
達也にCADを1時間で仕上げるとは言われた時には、
「プシオン誘導型サイオン起動理論による起動式だぞ?」
「誘導式をはずせばいいだろう?」
「そうだが、時間がないからプシオンフィードバック機能は全てカットしてほしい」
「っということは、まさか系統外・精神干渉の魔法師か?」
「いや、プシオンの付属量が、常人よりかなり多いだけだよ」
これだけの会話で、納得してくれるのは助かる。CADを普通に使うと、フィードバック用のプシオン迂回路がつまるってことを、知っているんだろうな。低速化するのは仕方が無いとして、一時的な故障状態をさけるには、これしかない。
CADの調整には中条先輩が、達也のアシストに立候補したが、僕もあきれるほどの速さで行う調整は、中条先輩もみているしかなかった。次は幹比古のCADの調整だから、その間は邪魔にならないよう外に出ていた。
大会8日目で、新人戦最終日。
モノリス・コードで八高と対戦するために、森林ステージへと続く一高側のフィールドに出ていったら、スピード・シューティング決勝戦の時よりも観客が多い上に、異様な雰囲気を感じる。生死とは別な感覚だが、冷静さを保つために深呼吸をしたあとに
「やっぱり、注目を集めているのは、この剣……『小通連』なんだろうな」
昨日は、最初に達也に調整してもらい、その最中に操作マニュアルを仮想型端末で体感をして、試すのにはエリカのつてで軍の施設に行った。対戦相手として藁人形もあるが、合気術を使用しての剣の使い方としては、ちょっと違うので、森の中での立ち木への打ち込みをしてみたら、「なるほどねぇ」との返答がエリカからきた。レオは驚いていたが。
「達也の作戦の目玉のひとつだし、がんばってくれよ」
「操弾射撃大会準優勝の方法を応用するって発想が達也らしいというか……幹比古も競技選手外からの出場なんだから、とまどった視線が集まっているだろう?」
「それを言うなら、裏方にいた謎の天才エンジニア、司波達也ここにあらわるって視線が一番多そうだよ」
「フィールドに立つ選手が注目を集めるのは当たり前だ」
そんなことを話ながら、指定された位置までいくとモノリスが立っていた。
試合開始の合図とともに、達也は相手陣地にダッシュをし、幹比古は歩いていく。そんな中で僕は球状のエリア魔法を張った。
結果からみると幹比古が相手のオフェンスの1人を『木霊迷路』の古式魔法で、方向感覚を狂わせて道惑わして、僕がエリア魔法を半径35mから半径70mへ拡大させたところで、小通連の
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