マブラヴ
0862話
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にも手を貸した方がいいか」
『オーストラリア政府の立場としては何とも言えないな。そちらで判断してくれ。……それで、そろそろ最初に言った面倒な事というのに移りたいのだが、構わないかね?』
「ああ、そう言えばそんな事を言っていたな。で、何だ? 面倒な事となると、当然BETAに関係してくるんだろうが」
そんな俺の言葉にクリメナは小さく溜息を吐き、憂鬱そうに言葉を続ける。
『実は国連で統一中華戦線……いや、中国から1つの提案が上がってな』
中国という言葉に、小さく眉を顰める。
また中国か。それが俺の正直な気持ちだった。
ともあれ話を聞かないと進まないとばかりに、クリメナに先を促す。
『君達シャドウミラーの力はアラビア半島防衛戦により、明確に証明された。ならばその戦力を貸して貰ってハイヴを攻略するべきという意見だ』
「へぇ……別にそこまで面倒な出来事では無いと思うが?」
ある意味では予想外にまともな意見だ。俺達の戦力を考えれば、ハイヴ攻略に協力して貰うというのはある意味では至極最もなことだろう。
そもそも、俺達はハイヴ内にあるG元素を求めている。それを入手する為にはBETAの着陸ユニットを入手するというのが手っ取り早いが、この辺は色々な勢力のせめぎ合いもあってまだ手を付けられていない。そうなるとハイヴを攻略するというのが確実なんだが……
だが、クリメナは俺の納得したような顔に視線を向け、首を横に振る。
『君達がG元素を求めているというのは知っている。だが……今回提出された中国の案が採用されれば、まず君達がG元素を入手するのは無理だろう』
「……へぇ」
俺の口から出たのは、先程と同じ呟き。
だが、そこに込められている感情は、正反対と言ってもいい。
『まず、最大の問題点として君達シャドウミラーが統一中華戦線の指揮下に入る事と明言されている。同時に統一中華戦線の指揮下に入る以上、ハイヴ攻略により得た鹵獲品――言うまでも無くG元素――についても国連の管理下にされるとあった。……もっとも、その発言を本気で信じている国家はまず無いがね』
「だろうな」
中国の事だ。間違いなく戦後のドサクサに紛れてG元素を自分達の懐に入れるつもりだろう。それによって不具合の類も色々と起きるだろうが、何しろ基本的に目先のことしか考えていないからな。
「だが、その条件で俺達が本当にハイヴ攻略の援軍を引き受けると思っているのか? もしそうだとしたら、おめでたいとしか言いようがないが」
『勿論他の国々もそれを指摘した。特に関係の悪かった日本とアメリカが一緒になって中国を追求したのは、私としても驚きだった』
理由は分からないでもない。日本は俺達に対して飛鳥計画の試作機でもある試製98式と不知火を2機譲
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