覚悟と決意
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り確認する。
数分後、戦闘はあっさり終わった。同じ場所から敵が複数やってきて、セイバーに向かって集中砲火。だが、彼女は目にも留まらぬ速さで避け一瞬のうちに敵エネミーを掃討した。
怪我をしているのにこの強さだ。普通の状態だったらもっと凄い動きになって気付いた時には戦闘が終わっているかもしれない。しかし、そんな甘ったれたこと考えたって現状が良くなりはしない。自分も彼女の役に立ちたい、そう思った時だった。
ある通路の一室に俺たちは辿り着いた。そこにあるのはアイテムフォルダのみだけで、あとは寂しい風景が続いている。
「アイテムか。まぁ、持ってても損はないだろう」
セイバーがそう言いながら俺にアイテムを取るように促す。俺は何も言わずアイテムフォルダへと近づき、アイテムを取得する。
しかし、この時運命と言うのはなんでこんなにも都合が良いのかと俺は思った。目の前に自分が理想としていたものがそこにあった。
体が震えた。恐怖によるものか嬉しさによるものかは不明だが何かやれそうな気持ちになる。
俺が手にしたアイテムは礼装だ。通称『守り刀』。こいつを装備している時は魔力が上がり、敵を一時的に動けなくするスキルを持っている。
ふとセイバーがポンと俺の肩に手を乗せた。
「どうかしたのか?」
放たれた質問に俺は数秒遅れてこう答える。
「いや、なんでもない」
「……そうか」
いまいち納得していない様子を見せるセイバーだったが、何も聞かないでくれた。今までならここで会話は終了していたが、今なら言えるかもしれない。
今なら……マイルームで言いそびれたあの一言を……。
「セイバー……俺に剣を教えてくれ」
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