第07話 逆襲のサバキ
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ガツッ! シュルル‥‥‥‥‥
セキレイは頭に巻かれた包帯を掴み、そのまま引っ張って外した。
「これじゃ邪魔でやりにくい」
彼の頭部に手術痕は残っておらず、髪も前より若干伸びていた。
これはカツコの能力によるものだろう。
「すごいわ‥‥‥‥ここまで再生が早いなんて」
カツコは驚嘆の声を上げた。
「ありがとな、おばさん。おれの頭の中のヤツを取ってくれて」
彼は事情を聞いていたようだ。
深々と彼女に向かって礼をした。
「お前舐めてんじゃねぇぞォ!」
一人の男が銃を構えた。
他の仲間がそれを止めさせるために声をかけた。
「やめろッ!ここで撃ったら危険だ!」
「うるせぇ!関係あるかッ!死ねェッ!!」
ドンッ!
火薬が炸裂した瞬間、彼の身に異常が起こった。
「うわぁああぁぁぁぁぁぁッ!?」
彼は発射の反作用によって後ろに飛ばされたのである。
無重力状態では、それが起こるのはごく自然のことである。
ドシャッ!
「あがッ!!」
彼はそのまま壁に激突し、のびてしまった。
カン カン カン カン!
弾丸は壁に跳弾して部屋中を縦横無尽に飛び回った。
そして、それはセキレイの頭を狙った。
「おっと」
パシッ
彼は頭に当たる寸前で弾丸を掴んだ。
弾丸はやや熱を帯びていたらしく、彼はあちッと言いながらそれを捨てた。
「さて、お前らはどうする?今ならお前らをいじめ放題だけど?
アンタらの身体は今、無重力になってんだからな」
セキレイの″超技術″、″重力無効″は
自身の半径100m以内の物体にかかる重力を
反重力を発生させて、無効化する補助系能力である。
さらに、範囲全てではなく、物に限定しての使用も可能で
それにより、軍人たちにかかる重力だけを無効化したのである。
フワフワ浮いているのは、反重力が重力より高くなったためである
その時の気圧とかどうとかの問題はわからないが
とりあえず、細かいことを考えずに使用できる安全な能力のようだ。
ちなみにセキレイはこの能力を《ゼログラ》と呼んでいる。
「おれらはデコピン一つでアンタらを壊滅できるが
アンタらはたった一回の反撃が命取りだ。さぁ、どうする?」
確かに、セキレイのデコピンを一人に当てれば
ピンボールの様に他の軍人を弾き飛ばしてしまうだろう。
これなら確かに壊滅は容易だ。
方や軍人たちは発砲すると速、さっきの二の舞になってしまう。
これなら有利さは間違いなくセキレイたちに傾いている。
「‥‥‥‥‥‥‥くっ」
軍人たち全員は動けなかった。
「だそうだ。おれ達はちゃちゃ
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