十八話:適材適所ってよく言うよな?
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って大切な事なんだぞ…っ!
いい加減、下級悪魔のお前は諦めろよ!」
「……知るかよ。俺はただ部長が笑ってくれさえいればそれでいいんだよ。
だから―――部長の笑顔を奪うお前が許せないんだよおおおおっ!!」
「イッセー……あなた」
部長の声が聞こえる。後、少しです。
後、ちょっとで部長が本当に笑える日が来るんです。
だから、もう少しだけ待っていてください。
『V』
もう、これで終わらせる。
残り全て持っていけ!
「これで終わりだああああああっっ!!!」
ライザーの心臓目掛けて左腕を叩きこむ。
これが俺の残り全ての力だ!!
「ギャアアアアアッ!!?」
俺の左腕は奴の胸にのめり込み心臓を貫く。
これで……これで終わってくれ!
俺は左腕を心臓から引き抜き。そのままその場に崩れ落ちる。
はは……体が全然動かねえや。
でも、これで終わっ―――
「……俺は……俺は―――フェニックスなんだあああああああっっ!!!」
ゴウッと炎を無茶苦茶に上げるライザー。
マジかよ。何であれだけやって立てるんだよ!?
「俺は…フェニックスだ! 俺はフェニックスだああああああっっ!!」
虚ろな表情で『フェニックス』と叫び続けるライザー。
もう、正気じゃねえよ。ただ、フェニックスと言うプライドで立ってるだけだ。
これ普通なら強制リタイヤだろ。
だけどあいつは……フェニックスなんだ。炎の中から復活する。
「グウウッ! ………はあ、はあ。まさか、俺をここまで追い込むとはな。お前は危険すぎる!」
「ガアッ!!?」
フェニックスの特性のおかげか正気に戻ったライザー。
そして、若干の怯えを残した表情のまま俺の両手両足をへし折った。
ちくしょうっ! 痛えっ!
「これでお前は何も出来まい。そこでリアスが俺にやられる様を見ていろ」
「部長っ!!」
「ごめんなさい…イッセー。……みんな」
動けない部長と動けない俺。
くそっ! もう、諦めるしかないって言うのかよ……。
ライザーが巨大な炎を作り始める。
流石に俺にやられた傷が全て癒えたわけじゃないらしい。
酷くゆっくりなのがその証拠だ。
「さあ、これで今度こそ終わりだ!」
ライザーが部長に向けてゆっくりと炎を放とうとする。
ここで終わっちまうのか……。
こんな終わり方は嫌だけどよ…。両手両足が折れてるんだ。
何が出来るんだよ――『お前は弱いんだ。全部諦めてただ見ていればいい』――
あいつの言葉がフッと頭に浮かび上がる。
そうだ……。俺はあいつになんて言い返したんだ?
――『出来る出来ないじゃねえ!! やるかやらないかだ!!!
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