十八話:適材適所ってよく言うよな?
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…妹?」
イッセーの説明に一部分可笑しなところがあった気がするんだけどさ……。
気のせいじゃないよな?
「何と言うか……お疲れ様」
「ええ、本当に」
少し溜息を吐きながら返すレイヴェル。
うん。苦労しているみたいだな。
と、今はそんなことを考えている場合じゃないな。
たった今、相手の『女王』も到着したみたいだしな。
「お前らが部長を守りに行け。……俺は殿を務める」
「そんなことしたらルドガーが!」
「大切な者を失いたいのか!!」
止めようとするイッセーを怒鳴りつける。
「今ここで負けてしまえば部長は二度と帰ってこないんだぞ!!
大切な者を守る為に他の何かを犠牲にする覚悟をしろ!!!」
「でもよ!――「大切なら、守り抜け、何に代えてでも!」――何に代えてでもって…っ!」
「己の命に…仲間に…他人の大切な者に…世界に代えてでも守り抜け!!」
イッセーはまだ何か言いたそうに口を開く。
しかし、言葉が出てこずに直ぐに閉じて下を向く。
そんなイッセーの肩をポンと祐斗が叩く。
小猫も珍しく心配そうな顔で見ている。
「行こう……僕達で部長を助けるんだ」
「……行きましょう」
「分かった……」
そのまま新校舎の方へと駆け出す三人。
「逃がしませんわよ!」
相手が魔力弾を飛ばしてイッセー達を狙う。
だが俺がそれを許すはずもない。
素早く双銃を創り出して魔力弾を撃ちぬいていく。
「行け、イッセー! “お前が”部長を守り抜いてこい!!」
正直言って、俺が行った方が勝つ確率は高いだろうな。
でも……自分で守ろうとせずに守り抜けるほど世界は優しくない。
だから……その覚悟を見せて見ろ!
「まあ……これが終わったら俺も手助けに行くけどな」
何だかんだ言って俺はお人好しだしな。
少し、笑い浮かべて目の前に迫る大量の魔力弾を眺める。
さっき、イッセー達の方を撃ちぬいている間に迫ってたのか。
……避けれないな。
「避けれないなら、防ぐまでだな。インヴァタ―――っつ!?」
ハンマーに持ち替え水の防御壁を張ろうと振り上げる。
その瞬間背中の傷に今日一番の痛みが走り。一瞬だけ動きが止まってしまう。
一瞬だがその一瞬が命取りだった。
「しまっ―――」
次の瞬間、俺の視界は光の閃光で覆われていった。
Side兵藤一誠
俺達は今、部長の元に行く為に新校舎の中を走っている。
俺は『騎士』に昇格して走っているが自分の足が重く感じられる。
ちくしょうっ!
俺は…また、仲間を置いて先に進んじまった…っ!
ルドガーが強いからとか俺達が弱いとかそんなのは関係ない。
俺は
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