マブラヴ
0861話
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「ふーん……なるほど。バーナード星系にある惑星の調査、ね。私としては別にいいと思うけど。フォールドを使えば向こうに着くのもそれ程掛からないだろうし」
アメリカ大統領であるビルを始めとした政治家、軍人といった相手と会談し、オルタネイティヴ5(仮)の為に必要なバーナード星系の惑星の調査を受けた日の夜、俺は食事をしながらビルに依頼された件を話していた。
オルタネイティヴ計画に関しては国連の中でもかなり機密度の高い計画なので、決して安易に外に漏らさないようにと言われてはいたが、ここにいるのはシャドウミラーの幹部だし。……と言うか、基本的にシャドウミラーは幹部と量産型W、戦闘用AIしかいないしな。
ああ、いや。技術班は違うか。……もっとも、技術班はそんな事に興味は無いだろうけど。
「だが、私達が協力するというのに避難先の惑星を調べるのか。正直なところ、不愉快だな」
ビーフストロガノフをスプーンで口に運ぶ手を止め、スレイがそう告げる。
だが、それに待ったを掛けたのはパンを千切っていた手を止めたレモンだった。
「何言ってるのよ。私達の世界だってアースクレイドルやムーンクレイドルがあったでしょ? あれと同じようなものよ」
「……まぁ、確かに」
「それに、人類の種を存続させるって意味だとそんなに悪くないと思うけどね」
レモンの言葉にそう続けたのはパスタの上にビーフストロガノフを掛けたものを食べていたシェリルだ。
マクロス世界出身のシェリルとしては、他の惑星に移住するというのは別にそれ程珍しくも無いのだろう。そもそも、移民船団自体が種の存続を目指してのものだし。
「ともあれ、惑星調査については受けるつもりだ。……ただ、誰を送るかだな。それなりに能力があって、自分で判断する事も可能で、量産型Wに的確な指示を出せるとなると……」
その条件で俺の脳裏に真っ先に浮かんだのは、ある意味当然ながらエザリアだった。
だが、すぐに却下する。
ここ最近エザリアに色々と仕事を押しつけているのだから、これ以上はさすがに酷だろう。ニヴルヘイムの件もあるし。
一応魔法球を使って適度に休んでいるから、無理を言えば大丈夫なんだろうが……
「誰を送るか迷ってるの?」
ワインを飲みつつビーフストロガノフを楽しんでいるマリューの言葉に頷く。
「適当な人物ってのがな。エザリアがもう5人くらいいればいいんだけど」
「無茶言わないの。彼女だってコーディネーターとは言っても人間なんだから、仕事を与えすぎると潰れるわよ?」
「そうなんだよな。そうなると候補としてはイザーク……は血気にはやるし、ムウはナタルと長期間会えないのを嫌がるだろうしな。ムラタは論外、ギルフォードはコーネリアから離れるのを認めない。そうなると、残る
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