裏での出来事
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中を確認してそこに居た人物に声を掛けた。
「先生!」
俺がその先生に声を掛けると驚いたように一瞬だけビクッとした。
「何だ君でしたか………脅かさないでください」
その男は冬海だ。安心したようにため息をついている。
「こんな所で何やってたんですか?」
俺は単刀直入に冬海先生に聞いた。
「さあ?何でしょうね〜」
とシラを切る様にこちらに向かって歩いてくる。
「ああ一つだけ忠告しておきますよ、このバスには乗らない事です」
冬海が不敵な笑みを浮かべながら話した。
俺はその言葉を聞いて悪い予感しか働かなかった。
俺がどういう事だと聞こうとした時には
シャッターを潜り外に歩いて行っていた。
「……っ!これも総帥のご命令か!」
俺は怒りに震え上がったがバスのタイヤを蹴る事しか出来なかった。
「どうすりゃ良いんだよ………!」
サッカーの練習の最中もその事で頭がいっぱいだった。
俺は全員でグラウンドで走っている最中に途中で足を止め一人違う場所に向かった。
俺は校舎から少し離れた倉庫に
背中をもたれかかってある男と話を始めた。
「イナビカリ修練所でのデータは?」
その男が俺に話しかける。
「まだ、まだ手に入っていません」
俺はその男、鬼道を横目で見ながら話した。
「なら何故呼び出した?」
鬼道が声のトーンを落として話す。
「鬼道さん本気なんですか?幾ら何でもやり過ぎですよ、移動用のバスに細工するなんて……」
俺が拳を強く握り締めながら話すと
「……何だって…?」
鬼道は本当に知らない様な口振りで答えた。
「やっぱり…鬼道さんも知らなかったんですね…これが帝国のやり方なんですか!?総帥は何を考えているんです?」
俺が思った事を全部鬼道に話すと
「……くっ」
と口をこぼし無言になった。
「なんか俺総帥のやり方について行けなくなりました!あの人は強引すぎる、そんなにしてまで勝ちたいんですか!?」
俺が叫ぶと鬼道は
「それ以上言うな……俺たちに総帥の批判は許されない」
と呟き俺が
「でもっ!」
と言った時だった。
「お兄ちゃん」
鬼道が焦った様に後ろを振り向いた。
その鬼道の後ろにいたのはマネージャーの音無だった。
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