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僕の周りには変わり種が多い
九校戦編
第14話 新人戦の途中は
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の起動式を書くとどうなるかというと」

「どうなるの?」

「魔法式の構築が早くなる。けれど、プシオン誘導式のパラメータが合わないと魔法式の構築速度が遅くなるので、これの調整にプシオンを検知できる必要がある。現代魔法技術ではプシオンを高精度で計測できる機器がないから、すべて人手が必要ってことで、プシオン誘導式はかけても、そのパラメータ設定が主要30項目、安定化パラメータが300ばかりあるから、属人性が高いというのもあって、手に染める魔法師は少ない、っていうのが現状らしいよ」

「それで全部かしら?」

「これ以上、話すならエンジニア志望で、なおかつプシオンをかなりの精度で感じられる人でないと、意味は少ないかな」

「じゃあ、1つだけ質問させてよ」

「滝川か。いいよ」

「その『プシオン誘導型サイオン起動理論』とかいうのに、属人性が高いってことだけど、適正を見分ける方法なんてあるの?」

「ああ、例えば、学校の授業で使う起動式にたいして、ノイズを感じるなら、まず適正は高いね」

「私には、そんなノイズなんてわからないから、関係ないのね」

「とはいっても、トーラス・シルバーの起動式は『プシオン誘導型サイオン起動理論』にのっとった、起動式を書いているから、プシオン感受性が低くても速度が上がる人もいるから、評判がいいんだろうね」

「へー!」

そういうところで、動揺したプシオン波が深雪から流れてきたのを感じた。達也がエンジニアだから、トーラス・シルバーか、トーラス・シルバーという名のチームメンバーではないか、との師匠の推測は正しいのかもしれないと思いつつ、関係していたら、自分の起動式をみてもらおうかなと考えていたが、もうひとつなんらか特別な視線を感じた。そっちを向いてみると、中条先輩だ。生徒会書記でデバイスオタクとは聞いていたが、まさか、起動式の話に、食いついてきそうな勢いだ。っというか無意識にプシオンを放っているぞ。視線は一瞬あったけれども、そこは気がつかなかったふりをした。



大会6日目で新人戦3日目。
アイス・ビラーズ・ブレイクとバトル・ボードだが、深雪もほのかも本日最初の競技だ。アイス・ビラーズ・ブレイクでの深雪の対戦相手は、面白くないとのエリカが言う理由で、バトル・ボードのほのかの方を見にきていた。

エリカのいう「黒メガネ」の集団と化している、バトル・ボードだったが、ほのかがおこなったのは、光学魔法による幻術。しかも単純に水路に影が落ちたように見せるというものだ。たぶん、僕も先行して抜かれるまでは気がつかないかもしれない。だが、抜かれて、影の中にほのかが入っていったのを感じとれば、気を周囲に広げて、水路の境目を探って、いくだろうなと思っていたが、一般的でないし、バトル・ボードにまだ未
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