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僕の周りには変わり種が多い
九校戦編
第14話 新人戦の途中は
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ェルノ』を使ったのはそれほど意外感はなかったが、空気の圧縮と解放による魔法で相手陣地の氷柱を、一機に破壊したことだ。ぼくなら、地雷原を使わせてもらっていただろうが、このあたりが、あらゆる魔法を得意とするタイプの深雪と、得意不得意の魔法がある僕が、想定していた競技への魔法の使い方の違いだろう。

そして、三高の『クリムゾン・プリンス』のアイス・ビラーズ・ブレイク。相手の氷柱を1本1本正確に倒していくさまは、まさに手も足も出させないという感じだった。自陣の氷柱は一本もたおされず、じわじわと相手の氷柱を足していくさまは、雫の戦法に似ている。メガネをかけていたので、正確にはわからないが、氷炎地獄と地雷源の共振魔法のコンビネーションでは、防ぐのは難しかっただろうなと、あらためて思わされた。

それは、ともかく今日の夕食は、昨日とも違い、明暗がわかれた感じだ。1年生女子が明で、1年生男子が暗だが、達也とコンビのようにしている僕は、明の側にいた。深雪が達也を放さないというのもあるし、暗い方に僕がはいっていっても、一部ではいまだに僕が2科生だからと、同じく優勝できるんだという根拠のない自信を持たれていて、ひどいのになると、森脇みたいに敵視しかねない目つきをするのだから、一緒にいたくはない。

とりあえず、今日いじられているのは、達也だ。昨日は僕がおもちゃにされているところを助けてくれなかったから、こちらも助けるつもりはなかったのだが、

「翔、『プシオン誘導型サイオン起動理論』について、まわりはきちんとしっているのか?」

「マイナーな理論だから、別に知らなくてもいいんじゃないか?」

達也が、話をふってきたのは、森脇が外にでていったから雰囲気を変えるためだろう。学校で習う理論じゃないと、師匠から聞かされているので、とりあえず、知らせるつもりはなかったが、

「翔さん。お兄様もこう言っていることですし、私も興味がありますわ」

「陸名、わたしも知りたいなー」

「深雪さんはともかく、滝川までかよ」

同じ、操弾射撃部女子の滝川が珍しく聞いてくる。それだけ達也の方式とともに、僕のおこなったエリア魔法に興味をもったのかな?

「まあ、簡単に言うと、『プシオン誘導型サイオン起動理論』っていうのは、普通の起動式の前に、プシオン起動式……正確にはプシオン誘導式というんだけど、これを記述するだけともいう」

「それじゃあ、プシオン誘導式って、いらないんじゃないの?」

「学校では習わないと聞いているんだけど、魔法式には必ずプシオンが付随する。これは僕も観えるから、知っているけれど、サイオンにひきづられてプシオンが付随すると考えられている。なので、発想の逆転として、サイオンにひきづられてでてくるプシオンを、誘導式として先に記述して、通常
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