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ひねくれヒーロー
神を信ずるというのも恐ろしい
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ろうか

まさか仮面が壊れるとは思ってなかったから咄嗟に対応が出来なかった

・・・仮面の下に仮面でもつけるべきかな



「・・・でも・・・こんなに、こんなに似てるんだよ・・・」



オレの知ったことか

流石に声には出せず、心の中で呟く

フーが代わりの仮面を差し出してくる

その仮面をつけて毛布をはずし、サイにかける

少しの間サイはうつむいて、何かを言おうと何度か口を開く

だけど言葉は出てこずまたうつむいてしまった


トルネが何やら助け船を出そうかと俺等の間を行ったり来たり

最終的にフーに首根っこ引っ掴まれて引きずられていく


あー・・・あの光景シュロん家で良く見かけるわー・・・


シュロを構おうとひっつきに来て、無視されて、しょげている所をフーに回収される

いつものことだな


2人がまた休憩室に引っ込んだのを確認して、地べたに座る

隣の床をぽんぽんと叩いて、サイも座るよう促す

ゆっくりと座ったサイを見て、少しずつ話しだす


「似てようが似てまいが、オレは鶸茶なんだ

 お前の兄とは別人だ
 
 オレと兄を混同すんな

 ・・・それは、兄さんへの侮辱になる

 分かるな?いや分かれ、とりあえず分かっとけ」



「・・・」


だんまりか


「・・・オレは兄じゃない

 でも、オレは薄墨の相棒だ

 それで良いじゃないか」


キョトンとした顔で目を合わした

なんだその顔は


「相棒?」


相棒じゃ不満か


「そうだ
 
 それにさぁ、オレそんなに兄に似てるか?
 
 こんな青白くて痩せっぽちで、小さかったか?違うだろ?」


確かシンって結構ガタイ良かったよな

140pぐらいしかないオレとダブるっておかしいだろう

あ、似てるのってもしかして子供時代?


「・・・割に口やかましくて慌てん坊なのは似てるよ」


多分、その口やかましいっていうのは意味が違うと思う

オレが重箱の隅をつつくかのように、サイに駄目だしするからか

マナーやらを口酸っぱく教えるのがやかましいと思ってんのだろうか

基本的にボロが出ないように、根では口数少なくで通してるんだけどな

あと???


「・・・慌てん坊?」


オレって慌てん坊?

涙脆いとか嫉妬深いとかはよく言われるけど、慌てん坊って・・・


「結構ね
 ・・・あと、雰囲気」


・・・これからは行動に気をつけよう


「そんなアバウトな・・・」


肩を落として呟いた

サイから笑い声がする


何を笑ってんだ・
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