ハイスクールV×D ライド12
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確かに大切な者を傷つけられれば、何が有ってもそいつの事は許せない。そう言う気持ちだけは分かるし、虐げられた者が復讐するって言うのも有る意味当然の権利だ。……それを理解した上でこう言わせて貰う」
そこで一呼吸置くと、
「知ったことか」
「それって、どう言う意味だよ……お前に木場の何が分かるって言うんだよ!」
「それは部室で言ったと思ったぞ。これはお前達の問題だ、自分達の王様にでも教えてもらえ」
そう言い切って四季は詩乃を伴ってまだ何か言いたそうな一誠に背中を向けて立ち去って行く。そんな四季に対して今にも殴りかかりそうな視線で睨みつけていた。
「随分冷たい言い方ね」
「いや、あの変態の事嫌いだし」
グレモリー眷属の問題に必要以上に関わる気は無い。人が守れるのは自分以外にはあと一人だけ。必要以上に手を広げて一番大切な者を守れないのはゴメンだ。
「リアス・グレモリーは別の生き方をして欲しい……とでも思ってるんだろうけどな」
だが、それでも新しい生き方を選択するには何かしらのケジメをつけなければならない……そう言う事だろう。恐らく、木場にとってそれはエクスカリバーを超える事なのだろう。
「だけど、それはオレには関係ないな」
超兵装ブラスター・ダークを貸し与えたために、木場のケジメに手を貸したために詩乃を守れなかった……等と言うオチはごめんだ。
「とは言え、オレ達はどう動くかな」
「もう関わっているのよね」
思わず二人揃って溜息を吐く。……依頼はエクスカリバーの奪還、または核だけを残しての破壊。盗んだのが堕天使の過激派だとすれば次の動きはこの街にいる二人の魔王の妹になる可能性は高い。
エクスカリバーの強奪で天使側に、魔王の妹とその眷属の命を奪う事で悪魔側への宣戦布告代わりにする。……天使側は兎も角、悪魔側は魔王の身内を殺されては簡単に止まれないだろう。結果、最低でも堕天使と悪魔の間で戦争は確定してしまう。
堕天使側の思惑としてはその事態の阻止、そこに有るのだろう。
「まあ、木場には悪いがオレ達の賞金の為にエクスカリバーは破壊させない」
「そうね。でも、他に目的が有るんでしょう?」
四季の考えを読んだ様な詩乃の言葉に一度言葉を止め……
「最悪の場合の破壊は……核毎完全破壊する」
エクスカリバーはカリバーンを打ち直したが故にエクスカリバーとされていると言う説も有る。カリバーンは主が卑劣な行いをした為に自ら折れる事を望んだとされる。ならば……望まぬ血を大量に吸わされている今のエクスカリバーもまた被害者。ならば……
「開放してやろう、エクスカリバーを」
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