九校戦編
第13話 対戦型魔法
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れなりに驚いてはいるようだ。これで、相手が動揺してくれたらしめたもの。
競技開始の合図のがらランプの点灯とともにカウント弾されていく。競技の開始だ。
一高の天幕では、真由美と鈴音がモニターをみていた。
「1番内側のは、さっきの競技でていなかったエリア魔法だけど、何かしら?」
「みていたらわかります」
1枚目のクレーは、開いて選手が砕いていた。振動系魔法によるクレーの直接破壊を行うタイプの選手だ。2枚目のクレーが、1番内側に構築しおわったエリア魔法に触れたとたん、それは起こった。
「反射した。あれってダブルバウンドのエリア魔法?」
「その通りです。自身のターゲットのクレーを通過させ、相手のクレーを跳ね返す、クレー選択式ダブルバウンドエリア魔法になります」
白のトレーは通過し壊れていくのとは対照的に、赤のトレーは有効エリアに10cmばかり入ったところで跳ね返されている。
「そんな魔法は公開されていたかしら?」
「いえ。五十嵐くんと陸名くんとで、起動式を構築したのです。陸名くんが古式魔法がわかる技術スタッフにこだわったのも、この魔法を使いたかったからだそうです」
「理論から実際の構築まで、あの2人だけでおこなったということ?」
「おこなったのは、古式魔法を現代魔法に、なおしたところでしょう。もともと古式魔法では、単純に通過させるか、させないかの結界魔法は存在しますので、そこをダブルバウンドにできるかどうかの魔法理論がわかる、技術スタッフが欲しかったようです」
「そうなの。術式解体『グラム・デモリッション』が使えるから魔法保有量は多いとは思っていたけれど……それにしても古式魔法を現代魔法にするというのもすごいし、確かに破壊エリアの中には、クレーが入っているから反則にはならないけれど、こんな魔法をだされたんじゃ、私でも打ち抜けるのは何枚かしら」
「陸名くんは、多分来年度からは、一連の魔法が使用できないように、ルール改正がされるんじゃないか、と言ってましたよ」
「一連の魔法? まだ、なにかあるの?」
「決勝戦までには見れると思います」
そうして陸名がでた準々決勝は98枚対1枚という圧倒的大差で、勝ち上がった。
準決勝の対戦は三高のカーディナル・ジョージと森崎の戦いか。
カーディナル・ジョージは、ここまでずっとパーフェクト。記録画像で準々決勝をみたが、ブラインドポジションらしいところにはいっても、確実に撃ち落としていく。これが、七草生徒会長の『魔弾の射手』とは別な嫌らしさだ。七草生徒会長の場合、実物のドライアイス弾を使うから、手前の相手のクレーにあたってしまうのを避けるという方式をとっている。それに対して不可視の弾丸『インビジブル・ブリット』は部分
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