マブラヴ
0860話
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似て非なる超能力者。
社の顔を思い出している俺を見て、理解したのだろう。小さく頷く。
「そう、アクセルと親しいミス香月の助手としてその計画の生き残りが引き取られたと聞いた事があるね」
ビルがそう口にすると、何を思ったのか先程のG弾云々と言っていた軍人が鼻で笑う。
「ふんっ、アクセル代表にもESP能力者が薄気味悪い存在だと理解して貰えたようで何よりだ」
元々人種差別の類が多いアメリカだけに、超能力者という者に対してこのような態度を取る者がいてもおかしくない。
だが、俺の目の前でそんな発言をしたのが間違いだったな。
念動力を使い、社を……延いては超能力者を馬鹿にした軍人が持っている紙パック入りのオレンジジュースを強引に取り上げる。
「なっ!?」
その様子に目を剥いている軍人や、周囲の政治家、あるいは他の軍人達が驚愕の表情を浮かべている中で、口を開く。
「俺には魔法という能力の他にも超能力を持っている。さっきそこの軍人が言ったESPではなくサイコキネシス……いわゆるPK寄りだがな。ところで、超能力者を馬鹿にするって事は、俺も馬鹿にしているんだが……それはアメリカとしての意見だと思っていいのか?」
「違う! 決してそんな事は無い!」
即座にビルがそう言葉を返す。
まぁ、ただでさえ現状では俺達シャドウミラーからの好感度という意味では中国や韓国よりマシとは言っても、最初から俺達と懇意にしていたオーストラリアや、TYPE94や飛鳥計画の機体を差し出してきた日本帝国に比べれば大分低いと言ってもいいのだから、これ以上好感度が低くなるような真似は好まないのだろう。
「テイラー大将、君の発言は人種差別的なものだと判断する。この件の処分に関しては後日下す。以後の発言を禁じる」
素早く指示を下し、顔色を青くしているテイラー大将とやらが黙り込んだのを見てビルは俺へと向けて口を開く。
「こちらの者が失礼した。……それにしても、君も超能力を持っているとは思わなかったよ。もしそれをソ連が知れば、色々とアプローチしてくるかもしれないね」
話を誤魔化そうというのは分かっていたが、俺としてもいつまでもテイラー大将とやらに関わっているのも馬鹿馬鹿しいので、それに乗る。
「俺達の世界だと、超能力者は少なかったが決していないという訳じゃなかった。そっち関係の研究もそれなりに進んでいたけどな。……まぁ、それはともかくだ。オルタネイティヴ3とやらは失敗したのか?」
話が元に戻ったことに安堵しながらビルが頷く。
「ああ。インドにあるボパールハイヴを攻略するスワラージ作戦でほぼ全てのESP能力者が死亡してね。BETAに対してESPを用いたあらゆるコンタクトは、その全てが失敗。その結果オルタネ
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