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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
SAO編 Start my engine and step on blue light in Aincrad
Chapter-2 1層攻略
Story2-2 初めての悪意
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撃音、そしてコペルが何かを叫ぶ声が聞こえた。


俺は全神経を自分の敵に集中した。



敵の攻撃モーションを見て、軌道を予測し最小限の動きでかわし、一瞬の隙を見つけて攻撃力をブーストさせたソードスキルで敵を一撃で屠る。
それの繰り返しだった。


最小限でかわしているから直撃はせずとも前後左右から繰り出されるツルが四肢を掠め、次々と浴びせかけられる腐食液の雫が革コートに穴を開ける。その度にHPを削られ、仮想にして現実な死が1歩ずつ迫ってくる。

「うおあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

声を張り上げて、地面を蹴った。
ライトエフェクトさえも置き去りにした片手剣スキル単発技〔ホリゾンタル〕が縦に2匹並んでいたネペントの捕食器を立て続けに高く切り飛ばした。


直後、背中側にかなり離れた場所で、ひときわ鋭く、儚い破砕音が響いた。
モンスターが爆散した音とは違う、プレイヤーの死亡エフェクト。
10匹以上に囲まれていたコペルがついに力尽きたのだ。



反射的に振り向こうとしたがそれを堪え、周囲に残っていた最後の2匹を立て続けにに屠った。








そこでようやく後ろを振り向く。最初の標的を仕留めたネペントたちが、俺に狙いを定めた。その数、7匹。


コペルはあの状況で少なくとも5匹倒したことになる。
新たな獲物に襲いかかってくるネペント7匹の先頭の個体は捕食器の上に真っ赤な花を咲かせていた。
コペルがもう少し頑張っていればMPKせずとも胚珠を手に入れることはできた。しかし、それを今更言っても意味はない。






7匹のうち右側の2匹が腐食液の攻撃モーションに入りつつあることを察知した。
俺は、全力でそちらにダッシュし、チャージ中で停止している敵を一息に片付けた。残る5匹を、続く20秒で屠り、戦闘は終わった。




コペルが消滅した場所へと足を向けるとそこにはスモールソードと円盾が落ちていた。その剣を拾い上げ、周りで1番大きな樹の根元に突き立て、次に2匹目の花付きからドロップした胚珠をその根元に置いた。

「お前の分だ、コペル」

そう呟き、立ち上がる。きびすを返して、村に戻るために小径を東に向かって歩き出した。















◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
















2人がかりの乱獲にPOPが枯渇していたためか、モンスターと出会うことなく、ホルンカの村に帰り着いた。

時刻は夜9時。



茅場のチュートリアルが終了してから、すでに3時間が経過している。

さすがに、村の広場には数名のプレイヤーの姿があった。恐らく元Bテスターだろう。
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