九校戦編
第12話 スピード・シューティング
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をする電子精霊だったと思う」
「それを発見する方法は?」
「不活性の精霊を見つけられる能力が必要。たぶん僕でも、数秒きちんとCADを視て、そこに電子精霊が存在しているかいないか、わかるぐらいだと思う。何せ具体的なプシオン構造が、記述されていなかったからね」
その場は、七草生徒会長に相談するということになった。
今朝は朝食後に五十里先輩から、今日のスピード・シューティングに集中して、気にかかるのなら自分で使うCADだけを、確認する程度にしてほしいとの話だった。
まあ、技術スタッフでもない僕が、技術スタッフからCADをいったん受け取ってチェックをするというのも変な話だからなぁ。たとえ五十里先輩に、使用する基本となる起動式をCADにインストールしてもらっても、その調整はすべて自身でおこなったからといっても、それはまわりに、どの程度伝わっているのやら。
そのようなことは念頭から追い払って、雫と滝川と、ついでに明智英美のスピード・シューティングを観戦することにしている。女子スピード・シューティングは午前中で、ほのかの出場するバトル・ボードは午後だから、同じようにこの一般観客席で観戦している。
競技選手である雫はもちろんのこと、彼女の技術スタッフである達也もいないが、雫の競技が始まったところで、球状に広がる振動魔法のエリアについて解説してくれたのは、深雪とほのかだった。
クレー破壊の得点エリアは15メートルの立方体。それに対して、10メートルの仮想立方体の角となる8箇所と中央に震源ポイントを置いて、得点エリアのほとんどを実質上、クレーを破壊できるエリアにしているとのことだ。空間に隙があったり、重複エリアがあったりするが、振動系魔法で、こういう方法もあるのかと感心させられた。雫の競技は打ち漏らしが無くパーフェクト。
つづいて滝川と、明智の競技もみたが、こちらは、移動系魔法を1枚のクレーにつかって、もう1枚のクレーにあてて、2枚同時に破壊していく、オーソドックスな方法だ。2人とも90枚以上のクレーを落としている。80枚以上が、準々決勝進出の目安だから、心配はないだろう。
準々決勝からは上位8名の対戦形式で、滝川と明智の競技はそれぞれ勝ちあがった。予選と同じ戦い方をするのは珍しいが、特段に悪いわけではない。慣れの問題もあるからな。
そして雫の番だが、今度はクレー破壊の得点エリアより大きい、収束系のエリア魔法による衝突破壊と、中央部での振動系エリア魔法による破壊とのコンビネーション。特化型CADは1種類しかできないから、形状が小銃形態とはいえ汎用型になるが、そのことに一番初めに気がついたのは幹比古だった。それに対する説明は、深雪とほのかがおこなっているが。
収束系魔法により、雫のクレーが中央に集まり、中
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