1部
28話
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テンはネジを連れて周囲に迎撃用のワイヤートラップを仕掛けに行き、私は白眼に集中し半径五百メートルの円内を監視する。
ただし、ここまで白眼を使うとなると私も動くことができずリーを護衛してもらっている。
取り敢えず今現在においては周囲に敵がいないようで、テンテンの設置作業は問題なく進んでいるようだ。このままいけば、日が傾く頃には拠点近辺のトラップ設置は終了しそうだな。
「それで、ヒジリさんは今後どう動くつもりなんですか?」
「およその計画は立ててあるが、まだ完全とは言い切れない。内容は明日話すので、今日は体力温存と拠点の構築に専念する」
「分かりました」
「特にリー、君には働いてもらう予定なので明日から覚悟するといい」
「上等です。期待に応えてみせますよ!」
「結構」
そこで会話は一旦途切れて、私は再び白眼に意識を集中させて周囲の警戒に勤しむことにした。
そして、そろそろ暗くなってきた頃ネジとテンテンが拠点に帰ってきたのを確認してから、ネジに周囲を見張る役を代わってもらいリーと共に川へ水を汲みに行くことにした。
桶はそれなりにの太さの木をリーに蹴り倒して貰った後手頃な大きさになるまで短くし、柔拳で中を空洞になるように破壊して上に穴を開けて作った即席の物だ。とはいえ一応は桶としての機能は果たしており、取り敢えず問題なく使える。
汲んできた水はすぐには使わず一度煮沸してから、小枝を桶と同様に空洞にして上下に穴をあけたものの中に炭を入れ、先端に応急処置セットの包帯を切った物を付けた即席の濾過機能付きストローを通して飲むこととした。
これで病原菌やゴミなどの入っていない、ある程度安全な水が飲めるだろう。森の水をそのまま飲むなど、こんなサバイバル環境において自殺行為も甚だしいからな。
その後、水と兵糧丸で食事を済ませた私達は体力温存のために早めに睡眠を取ることにした。とはいえ、流石に無防備という訳にはいかず、夜はネジと私で一時間交代で見張りを行うこととして、私は一旦そこで眠りについた。
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