第三章
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も含んだ禍々しささえあるものだった。
「何があってもな」
「その為にだ」
香川は自分と同じ目になっている森本に告げた。
「やるぞ。いいな」
「よし。日本はまた立ち上がる」
森本もそれに応えて誓った。
「何があってもな」
「そうだな。負けてもそれで終わりじゃない」
「ああ。今度こそ勝つぞ、アメリカにな」
「世界に」
戦後間もない頃の話であった。彼等をはじめとした技術者達の敗戦の無念とそれからの努力がどうなったのかはもう言うまでもない。敗戦が終わりではなかった。それもまた新しいはじまりであったのだ。新たな戦いの。そしてそれは今も続いているのである。人の営みとして。
メカニック 完
2008・3・8
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