第十話 一戸大尉!日舞は日本起源!その十六
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舞う振りをしつつだ、一戸に向かって投げてだ。一戸がその扇をかわしてそれからだ、態勢を立て直そうとしている間に。
「受けろ!俺達の舞!」
「これが俺達の舞だ!」
こう叫んでだ、瞬時に一戸の左右にそれぞれ付いてだ。
跳んだ、そして。
一戸から見て右手にいる尚智は左脚で、左手にいる尚武は右脚でだった。それぞれ。
延髄斬りを放った、アントニオ猪木も唸る動きで。
その蹴りでだ、まさに一撃だった。
一戸を倒した、後頭部に二人のコンビプレイを受けた彼はその衝撃によって。
前のめりに倒れ動けなくなった、それを見てだった。
二人はガッツポーズになりだ、それぞれ言った。
「よし、勝ったな」
「ああ、勝ったぜ」
「日舞勝負でも格闘はするなって書いていなかった」
「ルールの盲点を衝いた俺達の智略勝ちだな」
「舞の勝負は得点そしてどちらが先に倒れた方が負けだ」
「じゃあ俺達の勝ちだ」
強引極まる理屈でそうしていく。
「果し合い状にも書いていなかった」
「ルールに書いてないことはしていいんだよ」
「毎回こうして勝ってるのもな」
「俺達が頭のいい証拠だぜ」
決して作者のマンネリズムではない。
「何はともあれ今回も勝った」
「釈由美子さんの写真集とDVD買うか」
「デビューしたてのあの人もいいし」
「今のあの人もいいんだよな」
「スタイル変わらないからな」
「物凄く楽しみだぜ」
こう話してだ、そしてだった。
尚智からだ、こう尚武に言った。
「いいな、今からな」
「そうだな、いつもあれしような」
「あれを忘れたらいけないからな」
「いつもしようぜ」
こう話してだ、そのうえで。
瞬時にだ、岩場の上に二人で腕を組み立ってだ。何処からか出て来た荒波の中で朝日をバックにして言い切った。
「正義は勝つ!」
いつもの勝利の名乗りだった、それをしたが。
瞬時にだ、観衆から石を投げられて言われた。
「何処が日舞だ何処が!」
「いきなり扇投げるな!」
「毎回毎回卑怯な真似しやがって!」
「マジで死ね!」
いつもの批判の言葉が石と共に出る。しかもネットでも彼等の勝利を呪う言葉で弾幕が張られる程だった。
「正々堂々とかねえのか!」
「そこまで勝って楽しいか!」
「巨人か御前等は!」
「選手強奪してるのと同じじゃ!」
「うるせえ!俺達をあんなチームと一緒にするな!」
「少なくとも俺達は俺達だけでやってるぞ!」
これが二人の反論だ、中指を突き立てての。
「ジャンパイアだっていねえぞ!」
「つうか審判買収しようにも聞いてくれないからな」
そうした話をだ、最初からだ。
「だから一緒にするな」
「俺達は巨人じゃねえ」
「あんな外道球団まではいかねえよ」
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