外伝
外伝《絶剣の弟子》@
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間を多く殺されたせいか、俺を追っていた龍2匹のターゲットはユウキさんに移っている。1匹が高らかに咆哮をあげると猛然と距離を詰め始めた。対するユウキさんは涼しい顔で剣を肩に担ぐように構える。剣は黒く怪しく輝き次の瞬間、轟音を立てて撃ち出された。
片手直剣単発重攻撃《ヴォーパル・ストライク》
龍の体に大穴をあけて交差し、俺のすぐ手前で止まる。残る1匹は低く唸り声をあげ、鱗を逆立ててこちら、いや、ユウキさんを威嚇している。
「悪いけどーーー」
そう呟くとユウキさんは今まで見たこと無い構えを取る。無手の手を前に突き出し、剣を先端を龍に向けながら引いていく。
「ボクの知り合いの子の使い魔の方が強そうだよ」
《イグドラシル・シティ》に着いたのはそれから約30分後のことだった。本当は世界樹の麓のアルンの街も見てみたかったのだが、今は用事を終わらせることを優先する。
「ところでユウキさん。ここまで来たは良いですけど、その人今ログインしてるんですか?」
この人の性格からして「いないみたいだねー。ごめーん」なんてことがありそうで不安だ。いざ着いてから絶望しないよう先んじて訊いてみると、意外にもユウキさんは自信満々に答えた。
「大丈夫だよ。今日は昼頃からずっといるって言ってたから」
「ああ。それなら安心です」
「?」
「何が?」とでも言うように可愛らしく小首を傾げるところが自覚が無い証拠だ。
「ま、いっか。ここだよ。ボクの親友の親友……まあボクも仲良いけど、その子が経営する店!」
イグドラシル・シティのメインストリートに堂々と店を構えてる辺りユウキさんの仲間だなぁ、と思いつつ看板を見上げる。
《Lisbeth Smith shop》
看板にはそう書いてあった。
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