暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
86話:銃を持つ者の覚悟
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もう少し考えてみろ」


 士はそれだけ言った後、ティアナの頭に手をポンッと置いて、ホテルの方に走って行った。


「……私は……私は……!」


 士が去った後、ティアナは地についた手で拳を作り、涙を流した。
























 ホテル・アグスタの地下駐車場。数人の警備員がいる中、その一角で奇妙な音がしていた。
 警備員の一人がその音に気づき、音が聞こえてくる方向へ振り返る。


「誰かいるんですか? ここは危険ですよ」


 警備員はそう言うとライトを向けて、その場所を照らした。
 しかしそこには何故か後ろのドアが開けられたトラックだけがあり、人影はどこにも―――


「だぁらっしゃぁぁいッ!」
「わぁああ!?」


 その時突如人影が大声を上げながら足を突き出した状態で空中を舞った。
 警備員は驚きで声を上げてしまったが、それとは別に重い音が駐車場に響いた。そしてほんの数瞬後、コンクリートの壁に蜘蛛の巣状のくぼみができた。


「あ、あなたは…!?」
「機動六課だ。ちょいと敵が潜入した、他の警備員と一緒に非難してくれ」
「え? あ、はい!」


 士の言葉に警備員は慌てつつも返事を返し、走り去っていった。
 それを見届けた後、士は正面のへこんだコンクリートの壁を見やる。パラパラと破片が落ちる中、ゆっくりと空間が揺らぎ、そこに人間サイズの無骨な格好の『何か』が立っていた。


「よう、カッコいい泥棒さん。そこに抱えてるもん、置いてってくれねぇかな?」
「…………」
「…ちぇ、だんまりかよ。なら仕方ねぇ」


 そう言うと士はベルトのサイドハンドルを引き、バックルを回転させカードを差し込む。


〈 KAMEN RIDE―――〉
「変身」
〈 DECADE 〉


 そしていつも通りサイドハンドルを戻しバックルを元の向きに戻し普通の姿から、ディケイドへと変身する。


「抵抗するなら―――容赦はしないぞ、泥棒さん」
「っ―――」
























「―――っ、ガリュー?」


 ホテル・アグスタから数キロ離れた場所。そこには六課のロングアーチが観測した紫髪の召喚士―――ルーテシア・アルビーノと、その彼女と行動を共にする大柄なフードの男―――ゼスト・グランガイツがいた。
 ルーテシアはスカリエッティの『お願い』で、オークション会場にある密輸品の回収をするために行動した。陽動としてガジェットを使い、隙を見て自らの召喚獣―――ガリューを送り回収する、予定だった。

 しかしガリューを回収
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