暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
86話:銃を持つ者の覚悟
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目を合わせる二人。しかしそれも束の間、先にヴィータの方が目を逸らした。
「わかった。任せろ」
「…男らしいな」
「私は女だ」
「はいはい…」
士はそう言うとヴィータの肩を叩いて、そのまま下がっていった。
ヴィータはその姿を見届けると、スバルとエリオ、キャロに通信を繋いだ。
「スバル、エリオ、キャロ。すぐにこっちに来い」
『『『は、はい!』』』
ガジェットが迫る中、ヴィータはティアナ以外のフォワードを集める。移動速度の高いスバルが最初にヴィータの下に辿り着いた。
「スバル」
「は、はい…!」
「正直に言うと、私は今怒ってる。あんな無茶な事して、危うくお前に当たりそうになったんだからな」
「い、いえ! あれはその、作戦なんです!」
「バカ言ってんじゃない、ドアホ! あれが本当に作戦なら、さらに怒ってるとこだ!」
ヴィータの怒声に驚いたスバルは、「はいぃ!」と声を上げてしまう。
しかしヴィータはその後「だが…」と続けた。
「今回は士に免じて、私からは説教はなしだ。後からきっちり絞られることだ」
「え!? じゃあ士さんは、もしかして……」
「多分、な…」
「―――ティアナ」
「っ……!」
前線をヴィータに任せ後ろへ下がった士は、変身を解いてからティアナの前に立った。
ティアナは先程のミスショットが効いたのか、地面にへたり込んでいた。
「回りくどいのは嫌いだから、はっきり言うぞ。俺は今怒っている」
「……はい…」
「別にあそこの場面でクロスファイアを使うな、とは言わない。だが自分で制御できない程の魔力弾を作ったのは、いただけないな」
士はそう言って地面に座るティアナと目線が合うように、片膝をつく。
「わ、私は……私はただ…!」
「俺は他の奴らと比べたら…まぁスバルを除いてだが、ほんの少しだけお前の事を知ってる。お前がそうまでして戦う理由も、強さを求める訳も」
だがな……
「だからと言って、仲間を撃っていい理由にはならない」
「―――っ!」
「『銃を撃っていいのは、撃たれる覚悟のある奴だけだ』…ある人の受け合いだが、心の隅に置いてある言葉の一つだ。お前も銃を扱う者なら、心の隅にでも留めておけ」
そう言うと、士の腰に付けられたトリスが〈マスター〉と声をかけた。
士はそれを聞いた途端、チッと舌打ちを打った。
「たく、こんな時に……ティアナ、他にも色々言いたい事があるが、今は時間がない。これだけは言っておくぞ。―――お前のポジション、CG(センターガード)の場所について、
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