九校戦編
第11話 見学のはずが
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
達也は「用事がある」ということで、それ以外は競技関係者と、そうでないメンバーにいったんわかれての食事だ。競技関係者は、昼食は弁当を支給されるので、今回は天幕で食事をとる。
そこでの話はというと、九校戦の初日ということで今日、明日、明後日の本戦競技へと続く話になった。
「スピード・シューティングの女子は、七草生徒会長がどのように優勝するかってところだろうけど、男子は七草生徒会長と比べると見劣りがして、一高が優勝候補と言われていても、なんかピンとこないんだよな」
「比較対象が悪い。男子も一高は優勝候補」
雫の独特な言葉使いで、タンタンと意見を述べている。
「ふーん。クラウド・ボールはどうなんだい?」
「女子は七草会長。男子は桐原先輩が有力」
「桐原先輩は優勝候補とまで、いかないんだね?」
「優勝候補は三高。だけど、トーナメント形式だから不明」
「アイス・ビラーズ・ブレイクはどうなのかしら?」
僕が聞いて、雫が答えるという具合になっていたところへ、美月が入ってきたところだ。
「女子は千代田先輩。男子は十文字先輩が優勝候補」
「七草生徒会長と、十文字会頭はダントツの優勝候補ってところなのはわかるけど、千代田先輩って、そこまですごいのか?」
「パワーだけなら一高の2年生でトップ。一高の中でもベスト5に入る」
パワーだけならベスト5って、他に雫の頭に入っている情報を、もう少し聞いておきたかったが、バトル・ボードの話にかわっていた。
「女子は渡辺先輩か七高の田中。男子は服部先輩」
「やっぱり、海の七高というだけあって、どっちが優勝するかわからないとなると、その試合は混むんだろうな」
「混むと言えば、準々決勝は、早めにいかないと座れない」
そういう雫の一言で、スピード・シューティングの競技会場へ移動することにした。競技会場は、雫の言う通りかなり混んでいて、最前列はともかく、クレーが見やすい列もすでに空きがなくなりかけている。ここに9人で座れる場所はというと、2列にわかれたがそれで観ることにしたら、幹比古が
「ちょっと、気分が悪くなったから、部屋で休んでいる」
「ミキはあいかわらず、こういうところ苦手なのね」
「僕の名前は幹比古だ」
体調が悪そうなのに、そう言い返す幹比古には、笑いを誘われたが、一人で戻れるというので、そのままにしておいた。幹比古は精霊魔法を使うから、そういう意味ではプシオン感受性が高いタイプなのだろう。僕もプシオンの感受性は高いから、これほど魔法師が多くて、多種のプシオンがある中で長時間いるつもりなら、メガネを必要とする。
少したってから、エリカが
「達也くん、こっちこっち!」
って、周りを気にしていたと思って
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ