暁 〜小説投稿サイト〜
僕の周りには変わり種が多い
九校戦編
第11話 見学のはずが
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
いたら、達也を探していたのか。シスコンの達也を気に入っているようだし、千葉家の娘だから、彼女にしたいとかというのはご遠慮したいが、女性の友達としては、美人だし快活だし面白いと、場違いなことを考えていた。



スピード・シューティングは七草生徒会長が入場すると、歓声が上がり、競技場のまわりにあるディスプレイに「お静かに願います」と流れると、歓声が静まるといった感じだ。

競技開始のランプをシグナルとして、紅白の2色に分かれたクレーが、空中の有効エリアに向かっていく。七草生徒会長が狙うクレーの色は赤だ。

その赤のトレーを有効エリアへと入った直後に、打ち抜き砕いている。相変わらずの精度をたもっている。

「『魔弾の射手』……去年よりさらに早くなっています」

深雪の言葉から言ってそうなのだろう。僕の場合、去年の競技は録画画像でみただけだからな。そんな中、周りの一部から声があがった。

「今……下からだ」

「下から当てたぞ! どうやって!?」

亜音速のドライアイス弾を、見れる動体視力はすごいが、集まってきているわりには、七草生徒会長の『魔弾の射手』について、勉強不足だな。ドライアイス弾を発射するポイントと方向性を自由にできるのが、特徴だ。つまり、どの方位からも自由に距離を設定して打てるということで、相手競技者との魔法の干渉をなくすことができる。直接クレーに振動魔法で破壊したり、移動魔法で破壊したりする競技者が多い中では少数派だが、相手は白のクレーで陰になっていたはずの赤いクレーが、下から射撃されたことで集中力が途切れたのか、今回は87ポイント以上はたたきだしているはずの選手なのに、50ポイントにとどかず、七草生徒会長のパーフェクトで準々決勝は終わった。

七草会長のこの『魔弾の射手』は世界を見ても、トップクラスにあるとの説明を達也からうけて、観ていたが準決勝、決勝ともに、パーフェクトで終了させていた。



大会2日目。
各競技を見るのには、基本的にオーラ・カット・コーティング・レンズ付きのメガネをかけている。

クラウド・ボール女子は七草生徒会長を中心にして見る。相手がサイオン切れで棄権するのはあったとしても、それが1回戦なんて、珍しいのも見れた。

たいして男子は、桐原先輩を中心に見るが、優勝候補である三高との接戦を落としたのがポイントの入らない2回戦目ということで痛い結果だ。これはトーナメント形式と、それに付随するポイント制の怖さだろう。

アイス・ビラーズ・ブレイクの女子は千代田先輩を中心にして見るが、1回戦で最短記録だったのはすごいと思う。今回はメガネをはずして観ている。自分の眼でサイオンやプシオンを見る試合は、プシオンが観れる分だけ、昨年の競技動画と印象が特に違う。千代田先輩の試合は『
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ