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ソードアート・オンライン 〜Hero of the sorrow〜
哀しみはライダー達の中に
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きるという。
「大首領がどうしたんですか・・・?」
「復活しそうになってんだよ。今、本郷たちが集まって調べてる」
衝撃。大首領が復活しかけている。それは禁忌ともいえる行い。
「そんな・・・でも、
村雨
(
むらさめ
)
良
(
りょう
)
、ZXたちが封印したはずでは・・・?」
「さぁな・・・ただ一つ言えることは、これはショッカー残党が総力を挙げているってことだ・・・・・。そして、それを果たす為に動いてる先兵ってのが」
「!!まさか!?」
「そのまさかだ。アシムレイトロイド共が動き始めたんだよ。おめぇが殺した奴以外全員な」
「・・・あぁ」
ユキはペタンと地面に足をついた。
「また、また・・・殺すのか・・・・・・」
ガタガタとユキは震えはじめる。
「お前・・・記憶が」
ユキから反応は帰ってこない。しかし、茂はユキの襟首をつかんだ。
「甘ったれてんじゃ・・・」
「ねぇよ!!」
茂は思い切りユキをぶん殴った。
吹き飛ばされたユキは何もしなかった。
「同胞を殺した!?それがなんだってんだ!!んなことは、皆やってんだよ!本郷も!一文字も!五代も!乾も!!皆、そんなこと関係なく人守ってんだよ!!」
城茂も、その一人なのだ。
魂の無い傀儡と化した恋人と戦い、その手を血に染めた。
「優しさを捨てろ!!時にそうやってやってかねぇと」
「お前が潰れちまうぞ!!」
優しさと厳しさ、両方を持った叱咤。
「いつまでも死んだ者に捕われちまってたら、一歩も前には進めやしねぇんだよ!!いい加減目ぇ覚ませ!!」
「僕は・・・それでも・・・」
茂は呆れた。これが、本郷と一文字、志郎が認めた男かと。
「それがお前の答えかよ。それこそ、本当のクズだな」
茂は背を向けた。ゆっくりゆっくりと歩いて外へと出ようとした。
「僕は・・・」
「あ?」
「僕はそれでも・・・誰かを救えるクズになりたい」
「目の前の人を我武者羅に助けて、笑顔にしたい!それって・・・甘いですか!?」
ユキの言葉に茂が返した。
「・・・その言葉だ。それが今のお前の信念だ。本郷たちと会って覚悟したかもしれない。甘さを消す余裕なんてなかったかもしれない。だが甘さを捨てることが強さじゃない」
「お前の強さは、その優しさだ。その優しさを貫き通す。それがお前の強さなんだ。ほら行けよ。仲間が呼んでるぜ?」
あ、と茂はポケットの中からカードを取り出した。
「ほらよ」
「なんですか?これ?」
「ライダーカードっつうらしい。そのカードがあれば、どのライダーが今どこにいるかがわかる」
再び背を向け茂は歩きだし、背を向けずに言った。
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