暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マブラヴ
0858話
[4/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
94を2機に、飛鳥計画の試作機を1機。ある意味無茶だと自分でも思っていた内容を達成したのだから。

「ねぇ、アクセル。何だかこうしてみると弱そうに見えるんだけど」

 だが、夕呼本人はそんな風に尋ねてくる。
 そんな様子に苦笑を浮かべつつ口を開く。

「確かにこの機体は基になった機体の量産型の、更に量産型というちょっとふざけた経歴を持っている機体だが……」

 そこまで口にすると、月詠の俺を睨む視線が強くなる。
 斯衛軍の最新鋭機を受け取っておいて、渡すのがそんな機体なのかと。
 だが、月詠が口を開くのを制するように説明を続ける。

「そんな機体だが、恐らくこの世界の戦術機で現在この機体に勝る性能を持つ機体は存在しない。何よりも、この機体が持つ武器はBETAに対して圧倒的な性能を有する筈だ。夕呼、月詠。お前達も俺達と関係している以上はアラビア半島での防衛戦を見た筈だな? その戦闘で俺達が使っていた武器にビーム兵器があったのは見ていただろう。この機体は威力こそ俺達が使っている物より低いが、それでもビーム兵器を持っている」

 その言葉に2人から不満そうな表情が消え、驚愕で見開かれるのを眺めながら言葉を続ける。

「まず、あの機体が持っているライフルがビームライフルだ。そのビームは当然実弾とは比べものにならない程の威力を誇っている。例えば突撃級の装甲殻はあっさりと貫通するだろうな。それと背中にはビームサーベルがある。これは実体のある剣とは違い、刃こぼれの類は存在しない」

 特に近接戦闘を好む傾向にある日本帝国としては、ジンの重斬刀に関しても食いつきが非常に良かったが、それにもましてビームサーベルは垂涎の的の筈だ。……まぁ、サーベルの形とかに不満はあるかもしれないが、それを言うのなら戦術機が使っている長刀だって日本刀には見えないしな。
 シシオウブレードを見慣れているからこその意見かもしれないが。

「勿論何の欠点が無い訳でもない。ビームライフルにしろビームサーベルにしろ、そのエネルギー源は機体のバッテリーから取っている。つまり、ビームライフルやビームサーベルを使いすぎると機体本体が動かなくなる。もしこの機体をBETA戦で使うというのなら、その辺を冷静に判断する能力があるパイロットが必要になるだろうな」

 シャドウミラー製のビーム兵器との大きな違いはそこだ。
 ビームサーベルの類はともかく、基本的にビームライフルは特定の固定武装のような例を除いて機体のエネルギーを消費しない。
 特にバッテリーで動いている戦術機に関しては、この点で大きなマイナスポイントになるだろう。だが、それでも射程はともかく威力でなら重光線級のレーザーすら超えるビームライフルは、この世界の者にとっては非常に魅力的なのは間違いないだろう。

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ