暁 〜小説投稿サイト〜
新妹魔王の契約者〜龍剣使いの神皇帝〜
1巻
澪にとっての初陣×対ドウター戦
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。だから澪と万理亜はわざわざ回りくどい真似をした。

「解りました・・・・澪様がそう言うなら」

万理亜は反対などしなかった。こちらの気持ちを理解したからなのか、ふっと笑みを浮かべる。

「そういうとこ澪様は優しいですよね・・・・別に下心があって近付いてくる人間を騙すくらい、私は全然問題ないと思いましたけど」

「かもね・・・・」

万理亜の言う事は尤もで、両親が死んだ後、遺言を管理していた弁護士は澪を騙して遺産を掠め取ろうとしていた。夜に万理亜と二人で街を歩いていたら、こちらを心配する言葉を発しながら、下心丸出しの男達が寄って来た。だから澪は、段々自分達以外の存在を信じられなくなっていてからは、彼らの存在ならば別に騙しても問題ないと判断したのだった。嘘をついているのはお互い様だからだと心に思っていた。だから一ヶ月前、街で不良に絡まれた自分達を迅から助けてくれた時も迅を信じる事は出来なかった。どうせ迅も自分を騙そうとしていると自然的に感じ取ったのか、最後に裏切るのに違いないと・・・・そう思った。万理亜の記憶操作魔法を行い、家を奪うという事を企んでいた。

「・・・・けど、まさかあの二人が、神族でしかも上位神だったなんて思わなかった。神族は敵で勇者の一族は休戦だと聞かされていたけど、あの二人によって想定外な事が起こるとは思わなかった」

「そうですね・・・・そして恐らく迅さんも神族だと思われます。上位神の部下だったとしか思えません」

そう言った後に万理亜が感じ取ったのは人払いの結界だったがそれを気付かない澪だったので、まだまだ素人のようだと俺と深雪は判断した。そして敵が来る所からゲート反応があるので、しばらく様子見だと地上班に伝えた。それと独立蒼翼黒鮫課は、覆面パトカーや徒歩で公園周囲を立ち入り禁止区域に指定したのだった。

「だけど・・・・」

一真も深雪も迅も、これまで澪を騙そうとして来た者とは違い、両親の死後初めてもしかしたら信じても良いような人達に出会えたかもしれないと思った。それに双方とも素性は隠していたが、今更家に戻ったとしても彼らを圧倒する力はないに等しい。でも今更そうだとしても遅すぎるような展開となった。時間は巻き戻しは出来ないから。

「澪様・・・・」

「ごめん・・・・これからの事を考えるにせよ、まずは今夜の宿を考えないとね」

「いえ・・・・それより先にやる事が出来たみたいです」

首を横に振った万理亜が言った事で初めて気付いたが、ここら辺の様子がおかしい事に気付いた澪。公園は不気味なまでに静まり返っていたのが、不自然に思える現象で静寂。半年の間それなりの知識を付けてきたからなのかもしれない。

「人除けの魔法?」

「いえ、人払いの結界のようです。お気を付けを澪様、どうや
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