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機神呼嵐デモンベイン
第四部『CHILD'S PLAY 〜邪神暗躍ッ!闇に囚われた少女を救え!だゾ〜』
第15話「何もしなかったらヤバイことになるって分かっていて、それでも何もしないでやっぱりその通りになっちゃうのは怖い」
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『ああ無情、君の熱い吐息に、僕は身も心も蕩けていった・・・って言ってる場合じゃないのである!このままじゃ我輩ジ・エンド!?誰かヘールス!ヘルスミーなのであーる!!!』
 機体を半分ほど熔かされ機能を停止したらしい破壊ロボは、そのまま自分の溶液の中に沈んだ。
 しかしまあ・・・悪い冗談って言うか。
「火ィ、吹くんだな。ジャバウォックって」
「ンな事言ってる場合か!?・・・あの娘に天賦の才があったとて、ニトクリスの鏡による虚像が、あれ程の力を持つ筈が・・・」
「とは言っても、今現在進行形で見せ付けられてますけど?」
「あれだけ近くに在りながら、気配を感じなかった事と云い、この異常なまでの魔力の顕現と云い・・・妾にも分からぬ何かが、断片に介在しておるのやも知れぬ」
 ・・・何か、ねぇ・・・ま、今は詮索してる場合じゃあねぇか。
「そんなことよりアリスンちゃんを助けないと!!!」
 ひまわりの言うとおりだな。オラは現場から充分に距離がある区画に着地し、ライカさんとひまわりを降ろした。
「神之介ちゃん!アリスンちゃんが・・・!!!」
「大丈夫だゾ。オラに任せて」
「え・・・!?でも・・・」
「信じて欲しい」
 ライカさんが押し黙ったことで、短い沈黙が訪れた。
 遠くからは、ジャバウォックが暴れている音が聞こえてくる。
「神之介ちゃんは怖くないの?」
「・・・え?」
 唐突な問いかけだった。
「どうして戦えるの?答えて神之介ちゃん」
 要領を得ない質問だったが、ライカさんは鋭い眼差しで答えを促している。・・・ってか睨んでるよねコレ。
 何でこんな時に質問したのかが分からないが、正直に答えるっきゃねーよな。
「神之介、グズグズしてる暇は・・・」
「・・・ま、確かに怖くないって言えば嘘になる。正直言って怖いよ。逃げれるなら逃げてェさ」
「だったら!」
「だけど・・・ヤバイと分かってても何もしないでそれが本当になっちまうのが一番怖ェ」
 だから、オラは戦う。もう二度と後悔の涙を流さない為に。歯を食いしばりながら。前を向きながら。自分が自分であるために。
「・・・ごめんなさい、神之介ちゃん。アリスンちゃんをお願いします」
「あいよ」
 ニカッと笑い、アルに向き直る。
「行くぜ!アル!!」
「ああ!!」
 オラは剣指を作り、召喚の魔方陣をかいた。そして、アーカムシティに聖句が高らかに響き渡る。
「憎悪の空より来たりて!」
「正しき怒りを胸に!」
「「我等は魔を断つ剣を執る!」」
―汝!無垢なる刃、デモンベイン!!!
『アリスン!今お助けするゾ!!!』
 かくて刃金の巨人と邪竜は対峙する。

To be countenude・・・。
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