第四部『CHILD'S PLAY 〜邪神暗躍ッ!闇に囚われた少女を救え!だゾ〜』
第15話「何もしなかったらヤバイことになるって分かっていて、それでも何もしないでやっぱりその通りになっちゃうのは怖い」
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ように染め上げる。
「「きゃあああぁぁぁっ!?」」
「ライカさん!ひま!!」
衝撃に吹き飛ばされたライカさんとひまわりを、空中で受け止めた。
そのまま、一気に爆発の中心から離脱する。
「神之介ちゃん待って!アリスンちゃんがっ!」
「今は無理だ!死にたいのか!」
拡大していく爆発に呑み込まれないように、充分な距離と高度まで逃げる。
そして、それを見た。それは光に包まれる巨大な卵。
鏡が砕け散るような甲高い音と共に卵が割れ、中から巨大な影が顕れた。
「ドラゴン!?」
聳え立つ摩天楼に引けを取らぬ巨体、硬質な鱗と雄々しい角、動く全てのモノを睨め付ける爬虫類の瞳、鋭い牙がビッシリと並んだ巨大な顎、羽毛のある蝙蝠の翼、全てを薙ぎ払えるかのように太い尻尾……御伽噺色満天な邪竜といった風体だ。
「何でドラゴンが?不思議の国のアリスにあんなのあったっけ?」
「神之介ちゃん、ひょっとしてジャバウォックじゃないかしら?」
「ジャバウォックって、鏡の国のアリスに出てくる怪物だっけ?」
「そうよ、ひまわりちゃん。まぁ、正確に言うと作中の詩に出てくるんだけどね」
ジャバウォックについて、話し始めるひまわりとライカさん。・・・ぶっちゃけオラ個人としてはサンデーの『AR○S』に出てくる奴を思い浮かべるが・・・。
「あ!神之介ちゃん!あそこ!!!」
ライカさんが示す場所、ジャバウォックの頭の上にアリスンが居た。
ここからでは詳しい様子を知る術はない。
ジャバウォックが燃える眸で周囲を見渡し破壊ロボを見つけた。
巨大なドラム缶と対峙する邪竜・・・ぶっちゃけシュールな絵面だ。
『むむっ!?こんなところに悪いドラゴンが!?・・・と言うか、我輩はいつの間にお姫様を救出する勇者の如き立ち位置になってしまったのであるか!?仕方ない・・・こうなればレッツ・ドラゴンスレイヤー!ドラゴン死すべし慈悲はない!ってそれニンジャスレイヤーやがなー!と言うわけで「約束されし勝利のドリル(ドリルカリバー)」によって、我輩の経験値となるがいいっ!』
先に動き出したのは破壊ロボ。
ドリルを構え、ジャバウォックへと突進していく。
対するジャバウォックはその場から動かず、息を大きく吸い込んだ。
(・・・ん?)
ジャバウォック=ドラゴンなわけで、ドラゴンが息を大きく吸い込んだ後の動作と云えば・・・?その考えを裏付けるように、閉じた顎の隙間から紅い輝きが漏れていた。
「まさか・・・」
そう、まさかだった。
ジャバウォックは限界まで溜めた灼熱のブレスを吐き出した。
『ノオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!?』
その威力は凄まじく、直撃を受けた破壊ロボを、まるで飴細工の如くドロドロに溶かしてしまった。
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