第十五話
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「うん、小さい頃に会った女の子なんだけど……日本人みたいな名前だったから日本人かなぁって」
日本人みたいな名前?
「その名前は覚えてるのか?」
「えぇっとね……確か「神人」って名前だったかな?女の子なのに男の子の名前だったから結構印象残ってるんだ」
「っ!?げほっ、ごほっ!」
「ど、どうしたのイッセー君?」
俺は思わず咳き込んでしまう。
だって、それ……俺が女装してた時に使ってた名前じゃねぇか!
というか、俺……ヴァーリと会ってたのか?
全然記憶がないんだが……。
『ドライグドライグドライグドライグドライグ!』
『ああ、もうっ!わかったから!いい加減にしてくれ、アルビオン!』
と、俺の中でドライグとアルビオンが何やら談笑している。
というのも、アルビオンの意識だけをこちら……つまりは俺の中に移動させる事で二体共面と向かって会話が出来るようになったのだ。
「なあ、ドライグ?」
『ん?何だ、相棒?』
「俺、ヴァーリと小さい頃に出会ってたのか?」
俺は小さい声でドライグに問いかける。
『うぅむ……俺が目覚めたのはネペンテス・ロアだったか?あの黒い禍々しい気しか持っていなかった魔王の後継者と戦った時だからな……それより以前の事はわからない。アルビオンはどうだ?』
『私、結構前から目覚めてたからその神人っていう女の子とヴァーリが出会ってたのは知ってたけど……何でそれを君が聞くの?』
「あ、えっと……」
どうしよう、それは俺だと言いたいけど……俺の黒歴史のような物を他の人間に言うのは憚られる……!
『アルビオンよ、相棒はな。以前神人という偽名を使って人助けをしていたのだ。その時に何故かは知らんが女装をしていたらしい』
『えぇぇぇぇぇ!!!!???ドライグの相棒くんって変態さんだったの!?』
『そうだな……女装してたのは事実だし、否定はしきれんな』
「おい、ちょっと待て。俺が女装を自分の意志でやってたとか思ってるんじゃないだろうな?」
あれは俺の意志ではない。決して俺の意志ではない。
「あれはレスティアにやらされたんだ、無理やりな!」
俺は頭を掻き毟りながらそう叫ぶ。
「い、イッセー君、どうしたの?いきなり頭を掻き毟って……」
「い、いや何でもない……あはは……」
今の俺の行動は世間一般からしたら変な人の行動だもんな。
それで……。
「………………………………」
さっきから、神名が俺の事をめっちゃ睨んできてんだけどさ。
まあ、正直に言うと全然怖くなんかないんだけど……さすがにうざったいんだけど。
と、そんな事を考えていたら神名の
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