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僕の周りには変わり種が多い
九校戦編
第10話 大会初日
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まくのれないのなら、戦術としては失敗だろうな。そんな中で一番に体制を立て直して発進していたのは、渡辺風紀委員長だ。硬化魔法を最初におこなっているから、転倒する可能性はあっても、落下する可能性は無いからな。転倒したまま移動しているのも、中々おもしろっそうだと思ったのは内緒だ。

途中、達也が漏らした

「硬化魔法の応用と移動魔法のマルチキャストか」

「あー、それだけなら服部副会長も使っているよ。熟練度は渡辺風紀委員長の方が上だけど」

「本当か?」

「ああ。服部副会長は、どうもコンビネーション魔法が得意みたいだから、こういうのにあっているんじゃないのかな?」

「ところで、硬化魔法って?」

レオが得意にしている魔法だけに、興味があるのだろう。あとは達也に解説をまかせて、渡辺風紀委員長のバトル・ボードでおこなっている、身体の気の流れだけをよんでいた。
上り坂を昇りきってのジャンプをしてから、着水は大きく波をつくっていたが、見事に推進力にかえている。これだけでもすごいのに、より遠く飛んでいるので、後方に着水した2番手の選手には逆流になっていた。

「戦術家だな」

「性格が悪いだけよ」

達也とエリカのその言葉だが、この場合はほめ言葉だろう。

あとは、特に失敗もなく、1着は渡辺風紀委員長の単独ゴールだった。

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