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僕の周りには変わり種が多い
九校戦編
第10話 大会初日
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くるのは、学習済みだ。しかもそれをさけると、延々と当たるまでおっかけられるはめになる。3時間も当てさせなかったのに、まだ振れるって、いったい、どれだけ修練をくんでいるのやら。

達也の話は続き、

「覚えておいた方がいいぞ、レオ。世界を『上手いこと騙す』のが、魔法の技術だ」

「つまり、あたしたち魔法師は、世界を相手取った詐欺師ということよね?」

「強力な魔法師ほど、極悪な詐欺師ということになる」

「僕としては、その詐欺師にツールとして、世界をだます起動式を作り出して提供する方が、よっぽど極悪人だと思うけどね」

エリカ、雫と僕のつっこみに、達也は苦笑しているようだった。



七草生徒会長の女子スピード・シューティングの競技も見終わったし、と思ったら今度は渡辺風紀委員長がでている女子バトル・ボードだ。

僕が席についたのは深雪の隣。最近、達也と待ち合わせをする時も、こう位置にいることが多い。おかげで七草生徒会長と話す機会も多くなっているのだが、最初に感じた何か悪いところを見られたのかな、という感触は特にない。

しかし、スピード・シューティングとバトル・ボードとどちらかにするかで、七草生徒会長がスピード・シューティングに押していたという情報を知っていたら、また別な感覚に陥っていたかもしれないが。

席についたあと、メガネを取り出してかけたら、エリカがちょっかいをかけてきた。

「あら、メガネだなんて美月と合わせているの?」

「別にそういうわけじゃないんだけど……」

「なに言ってのよ。エリカ」

「僕の場合、ここの観客は魔法師が多いせいで、プシオンが多くて酔いそうだから、用意しておいたんだ」

「さっきはつかっていなかったでしょ?」

「七草生徒会長のスピード・シューティングは、同じ競技に出場するし、観てるだけでも集中する必要があるからね」

「はいはい」

エリカの茶々入れは、いつものこととして、達也がバトル・ボードのことを語りだした。この競技にでるのは、ほのかだ。ほのかが「マッチョ」発言などで、自爆してたあとに、達也が女心をわからないことに対しての、女性陣の口激にさらされているのは、さわらぬ神にたたりなしとばかりに見ていたが、雫の容赦のない「朴念仁」発言には、もう反論することもできなかったようだ。しかし、深雪が達也のことを攻めるように言うのは、初めてみるかもしれないな、と思ってみていた。



バトル・ボードのボードに一人だけ立ってスタートをまっている渡辺風紀委員長は、他校の選手を跪かせているようにも見える。単純に目の錯覚なのだが、バランス感覚が他の選手と違うのだろう。

スタートの時には、四高の選手が、後方の水面をいきなり爆発させた。自身がうまくできた波にう
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