フォレス・ガロとノーネーム
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言った。
は?とガルドは飛鳥と俺の顔を窺うが飛鳥は無視し、
「春日部さんは今の話どう思う?」
「別にどっちでも。私はこの世界に友達を作りに来ただけだもの」
「あら意外。じゃあ私が友達一号に立候補していいかしら?」
「俺もいいぜ。友達なんて多いことに越したことはないからな」
春日部は無言でしばし考えた後、少し頬を赤くして頷いた。
「……うん。飛鳥と荒谷は私の知る子とちょっと違うから大丈夫かも」
『よかったなお嬢。お嬢に人間の友達が出来るなんて』
ホロリと泣く三毛猫。リーダー達をそっちのけで盛り上がっていて、ガルドは顔を引きつらせ怒りをこらえながら二人に問う。
「し、失礼ですが、理由を教えってもらっても?」
「確かにな、こんな状況のコミュニティに入るやつなんかそうそういないだろうな。他のコミュニティやあんたのコミュニティに入った方が生活するに当たっても便利だろう」
「なら、なぜ!!」
「そんなの決まってるだろ?俺がお人好したがらだ。それと俺はお前が気に食わない」
「なっ!!」
「それにそっちのコミュニティに入るより、ジンの方が楽しくなりそうだしな。十六夜もそう答えるだろ」
「ぐっ!………な、ならレディはどうして?」
「私久遠飛鳥は裕福だった家も、約束された将来も、全てを捨てて、この箱庭に来たのよ。今さら恵まれた環境で嬉しくなると思わないわ」
「お、お言葉ですがレデ……」
「黙りなさい」
ガチン!とガルドは何が起こったのかわからず勢いよく口を閉じて黙り込んだ。飛鳥に聞こうにも全く声が出ない。
「!??」
「私の話はまだ終わってないわ。貴方はそこに座って、私の質問に答え続けなさい」
飛鳥はさらにガルドに命令をするかのように言った。まるで飛鳥の言葉に逆らえないような感じだった。当のガルドも完全にパニック状態になっていた。
「確かギフトゲームって主催者とそれに挑戦するものが様々なチップをかけて行う物のはず。……ねぇジン君。コミュニティそのものをチップにゲームすることは、そうそうあることなの?」
「や、やむを得ない状況なら稀に。しかし、これはコミュニティの存続をかけるのと同じことですから、かなりレアケースです」
「そうよね。来たばかりの私たちでさえそれぐらい分かるもの。だからこそ主催者権限を持つ者は魔王として恐れられているはず。なのにどうして貴方が強制的にコミュニティをかけあうような大勝負を続けることが出来たのかしら」
「教えてくださる?」
ガルドはさも言いたくなさそうな顔をするが口はそれを反する。
「一番簡単なのは相手のコミュニティ
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