フォレス・ガロとノーネーム
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とはこの旗印はこの店を経営するコミュニティの縄張りを示していて、コミュニティを大きくするにはギフトゲームをするというわけか」
「えぇそうです。私のコミュニティも実際そうやって大きくし、この地域を収めるようになりましたから。残すはこの地域でいうなら奪うに値しない名も無きコミュニティぐらいです」
「さて、ここからが貴方達のコミュニティの問題。実は貴方達の所属するコミュニティは数年前まで、この東区画最大手のコミュニティでした」
「そんなに強かったのか?」
「ギフトゲームにおける戦績で人類最高の記録を持っていた、東区画最強のコミュニティだったそうですから。とはいえリーダーは別人ですが」
ガルドは嫌味を込め言ってるかのように聞こえた。よほどノーネームの存在が気に食わないのだろう。
「人間の立ち上げたコミュニティではまさに快挙ともいえる数々の栄華を築いてきましたよ。しかし!……彼らは敵に回してはいけないモノに目をつけられた。そして彼らはギフトゲームに参加させられ、たった一夜で滅ぼされた。
“ギフトゲーム”が支配するこの箱庭の世界、最悪の天災によって」
「天災?」
「此れは比喩にあらず、ですよレディ達。彼らは箱庭で唯一最大にして最悪の天災………俗に“魔王”と呼ばれる者達です」
「「「魔王?」」」
「えぇ。魔王は“主催者権限”という箱庭における特権階級を持つ修羅神仏で、魔王にギフトゲームを挑まれたら最後。誰も断ることは出来ません」
「なるほどね。大体理解したわ。つまり“魔王”というのはこの世界で特権階級を振り回す神様etc.を指し、ジン君のコミュニティは彼らの玩具として潰された。そういうこと?」
「そうですレディ。神仏というのは古来、生意気な人間が大好きですから。愛しすぎた挙句に使い物にならなくなることはよくあることなんですよ」
「そもそも考えてみてくださいよ。名乗ることを禁じられたコミュニティに、一体どんな活動ができますか?」
「確かにそんなコミュニティにいい人材がいるはずもないからな。何もできないな」
「そうね……誰も加入したいとは思わないでしょう」
「……………」
ジンは何も言えなかった。ただ、ただ両手を膝の上で握りしめてることしかできなかった。
「そう。彼は出来もしない夢を掲げて過去の栄華に縋る恥知らずな亡霊でしかないのですよ」
「だからあんたは俺たちを勧誘しているのか」
「えぇ、そうです。もう一度言います。黒ウサギ共々、私のコミュニティに来ませんか。ただし今すぐにとは言いません。十分に検討してから……」
「「結構よ(だ)。だってジン君(ジン)のコミュニティで間に合ってるもの(から)」
俺と飛鳥は同じことをガルドに
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