フォレス・ガロとノーネーム
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」
やっぱりなと俺は一つの確信を得た。
「失礼だけど、どなたかしら?」
「初めまして、お嬢様方。私はコミュニティ“フォレス=ガロ”のリーダーガルド=ガスパー以後お見知り置きを」
「あなたの同席を認めた覚えはありませんよ。ガルド=ガスパー…!」
「俺が用があるのはお前じゃねぇ。こちらのお嬢様方二人と紳士一人にだ」
「私達?」
「えぇ、そうです。お嬢様方?よろしければ黒ウサギ共々私のコミュニティに入りませんか?」
「ガルド何を言って!!」
「黙れ、ジン=ラッセル。どうですお嬢様方?」
「その前にいくつか質問があるわ。名と旗印を奪われたってどういうこと?それと私達はジン君のコミュニティの状況を知らない。それはどうなっているの?」
「そ、それは……」
ジンは言葉に詰まった。それを言ってしまったら我々のコミュニティに入ってくれないと思った。だが飛鳥はさらに畳み掛ける。
「貴方は私達のコミュニティのリーダーと名乗ったわ。なら黒うさぎ同様に、新たな同志として呼び出した私達にコミュニティとはどういうものなのかを説明する義務があるはずよ。違うかしら?」
ジンは静かな声で話されているのに威圧がすごくのしかかってきそうだった。
「まぁ待て。えーと…どう呼べばいいか?」
「別に飛鳥でいいわよ。十六夜君みたいにお嬢様でもいいし」
「そうか。じゃあ飛鳥、俺らの状況ってのは多分ひどいもんだぜ?」
「躊躇なく名前で呼ぶわね。で、ひどいって貴方……いや荒谷君はわかってたの?」
「あぁ、大体な。黒ウサギが俺たちを強引にでもコミュニティに入れたがっていたのも、ジンが渋ったのでなんとなく想像がつく」
「予想通りなら俺たち、ノーネームは他のコミュニティと違い全ての財産とかが失ったんじゃねぇ〜のか。ギフトゲームで負けて。そこで俺たちを招待しコミュニティを救ってもらおうとした。そんなところか?」
ジンは黙り続け俯いたままだった。そこでガルドが答えた。
「その通りでございますよ紳士殿。この小僧のコミュニティはたった一夜にして滅ぼされましたから」
「だが、俺もそこまでわかったつもりじゃねぇ〜からな。そこんとこ説明できるか?ガルドさん?」
「えぇ承りました。それとコミュニティの重要性も説明させていただきます」
そう言うとガルドら説明し始めた。
「まずコミュニティとは読んで字のごとく複数名で作られる組織の総称です。コミュニティは活動する上で箱庭に“名”と“旗印”を申告しなければいけません。特に旗印はコミュニティの縄張りを主張する大事な物。この店にも大きな旗が掲げられているでしょう?」
このカフェテラスの旗は“六本傷”が描かれていた。
「というこ
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