暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王ARCーX 〜波瀾万丈、HERO使い少女の転生記〜
十話 乱入です。
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勝したのはウチだろ!」

上からの物言いに遊矢が声を荒げるが、塾長が手に肩を置き、黙らせる。

「そうですか、わかりました。」

「また、このデュエル自体口外しないで欲しい」

「くっ……分かりました。ただこちらからも条件があります。」

社長の終始上からの態度に耐え、大人の対応をする塾長。いつもは熱血だぁ!としか叫ばないので、こういった真面目な一面は珍しい。

「理解が早くて助かります。それで条件とは……?我々にできる範囲ならできるだけ要望に応えましょう。」

「そうですか……。では、我々、遊勝塾に今後一切の干渉をしてこない事を約束してほしい。」

社長はその言葉を聞くと一切表情を変えずに分かりましたと一言。この条件は予想通りだったらしい。

『しっかし、この塾長、ただの某熱血擬きじゃかったんですね〜。こんな真面目な一面があるとは……。今週の天気は曇りのち大寒波ですかね〜?』

待て待て、その評価はおかしいって!この人も塾の為に真剣なんだからさ、もうちょい労いの言葉をさ!

とか言ってる私もデスガイドの意見には同意である。口には出さないけど。

こんなやりとりをデスガイドとしている内に大人達の会話は終わったらしく、社長は私と遊矢の二人に視線を向ける。

「エンタメデュエルとペンデュラム召喚、融合、シンクロ、エクシーズの三種類の召喚方法を操る巧みな戦術。今日は中々面白いものを見せてもらった。」

「どうも」

「そうですか」

あれ、柚子にはないの?と一瞬思うがすぐに思考から除外し、素っ気なく返事を返す。

まぁ、柚子は頑張ってたけど、結局ますみんにワンキルされてたしね。社長にとって、アウトオブ眼中なんだろうね。

「榊 遊矢……君にそれと一つだけ忠告しておこう。確かにペンデュラム召喚は画期的な召喚方法だ。ただそれがいつまでも君一人だけのものだと思わない事だ。」

「っ!?あんた!それ、どういうことだよ!!」

「誰もがペンデュラム召喚を行える時代が来るという意味だ。」

社長が去り際に発した言葉に遊矢が過剰に反応する。
確か遊矢が使ってるペンデュラムカードは失踪した父親の残したカード。それをあんな風に言われたら動揺する気持ちはわかる。けど、社長の言っている事も正しいのは事実。所詮はカードだ。どこかの誰かがいつか作ろうとするのは明白。それも遊矢自身は薄々感づいてるはず。

まぁ、認めたくないだけか……。

動揺する遊矢にさらに追い討ちをかけるように社長が言葉を続ける。

「いつか来るという、言葉を訂正しよう。今現在、ペンデュラムカードは我々レオ・コーポレーションで独自に開発・試作が行われている。そして、それらがデュエルを楽しむ人々の手に渡る日はそう遠くはない。」
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