1巻
澪達の本性×一真と深雪の正体
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「今のはどういう手品なんだ?」
「まるで念力のように吹き飛ばしたみたいです」
そう言った俺と深雪に対して、澪と万理亜は驚いた様子で見てきたが何とか動揺はしていなかった。
「澪様の言った事が聞こえませんでしたようでしたが、なぜ耐えられるかが謎です」
さっきまでいたところからこちらに来た万理亜は別人のような顔をしているが、それが本性かと思った。冷酷な表情を浮かべていたが、正直生ぬるいなと思った。
「初めて魔法を見た人間は、大抵はパニック状態になるんですよ」
「魔法ね・・・・」
「そんなのはフィクションでは?」
「フィクションや空想の産物だと思っている事が多いですが、実在するんですよ魔法は・・・・いいえ、魔法だけではありません。人間以外の種族というものも」
俺と深雪はフィクションか空想なのではと思ったが、意外にもペラペラと話し出したと同時に万理亜の容姿が変わる。青い輝きと共に、万理亜の背にはまるでシャムシェルやシャハルのようなサキュバスの翼があったが黒いな。耳も人間時と違いエルフのように尖っていき、服装も変化したのだった。
「なるほどな、お前らは悪魔だって言うのか」
「悪魔となるとそれこそ空想ではありませんか?」
「そういう事です」
俺と深雪が呟くと同時に即答してきた。断言でもあるか。
「そして一真さんと深雪さんには出て行って貰います。この家は、澪様が頂きますので。それにこの家の当主が来たとしてもですけど」
胸を張って言う万理亜に対し、澪は「出て行け」と言ったきり黙ったままの様子だ。澪様、か。それはまるでこの家の中では、一番偉いのを指す言葉だ。万理亜の澪に対する呼び方の変化から、俺と深雪は予想通りの展開となり自然と関係性を知ったという演技をしたのだった。
「どういう事です澪。お兄様に刃向うかのような状況は?」
「口を慎んでくれますか深雪さん。ただの人間が、未来の魔王に対して不敬が過ぎます」
深雪の問いかけに対し、答えたのは万理亜だ。
「魔王って、そいつがか?」
「悪魔という種族があるんです。それを統べる王がいらっしゃるのは当然でしょう。私達の原初の宿敵である神族にも、王たる上位神がいるのと同じように。ついでに、貴方達が言う所の勇者も実は存在するんですよ?まあ尤も、連中は自分達の存在を隠す為、基本的に隠れ里に住んでいるので、普通の人がその存在を知る事はまずありませんけど」
長い説明ありがとうと言いたいが、ここにいるんだがな。神族の上位神であるこの俺と部下である同じく上位神の力を持つ深雪は。全てを創ったとされる創造神黒鐵とその間で生まれた女神雪音、女神雪音とは深雪が大天使化となった際に呼ぶ名前である。平然と語られて無言で返すが、今の状況を信じる
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