65章 クラッシュ・ビートに、美女が参加する!
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ッコよく、音楽やっていられるんだから。あっはは」
川口信也は、コントロール・ルームの、3mある天井をちょっと見上げたりして、そういった。
「わたしも、この曲は、なかなかの名曲だと思うわ。16分音符が、ちょうどいい装飾音になっていて、
リズムを1音符ずつ短く切って、スタッカートな演奏になってあるから、
まるであの、リベルタンゴのように、華麗な曲になっているんだわ。
タンゴの魅力って、情熱的なリズムの刻みにあるんですもの!ね、しんちゃん!」
そういって、みんなを見わたす、知性的でもあり女性らしくもある、そんな美しい容姿の、
落合裕子に、信也もみんなも、気持ちがおだやかになって、自然と笑顔になる。
そうやって、みんなは、ソファでくつろぎながら、コーヒーやお茶やジュースなどを飲んだり、
サンドウィッチなどを食べながら、のんびりと、雑談やレコーディングの話をした。
「しかし、しんちゃん、『FOR SONG』は、なんで、英語ばかりにしちゃったの?」
ベースギターの高田翔太がそういった。
「あっはは。なんとなく、そうなっちゃったんだよ。おれでも歌える英語しか使ってないけどね!
あっはっは」
信也はそういって、高らかにわらった。隣の落合裕子もわらった。みんなもわらった。
落合裕子は、1993年生まれの21歳であった。
「じゃあ、そろそろ、おれたちも表現の自由を守るためにも、最高の演奏を始めましょうか?」
リード・ギターの岡林明が、そういいながら、約50帖の広さの、
コントロール・ルームのソファを立って、気持ちよさそうなストレッチをする。
「まったく、岡ちゃん、フランスとかの襲撃テロとかって、他人事じゃないよね。
こんな世の中、どうしたらいいのかって、たまに思っちゃうよ。
それじゃあ、おれたちは、元気よく、楽しく、レコーディング始めましょう!」
森川純がそういうと、みんなはソファを立ちあがって、コントロール・ルームを出て
ロビー(lobby)から、メイン・スタジオへ入った。
コントロール・ルームの中では、スタジオ・レオの代表取締役、オーディオ・エンジニアの、
31歳の島津悠太、スタジオ・エンジニアの山口裕也、
スタジオ・マネージャーの沢木綾香の3人が、
慣れた手つきで、デジタルの最新機器を操作して、録音の準備を開始した。
『 FOR SONG 』は、切れのいい、信也のギター・カッティングのイントロで始まった。
FOR SONG 作詞作曲 川口信也
song is harmony. harmony is song.
song is soul.
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