第三十六話 蘇る魔法使い
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「そっか。あなたが歌っていたんだね」
なのはの表情はとても穏やかなものだった。
マーメイモンの救ってくれた子供達への感謝と、喜びの旋律がなのは達の心を穏やかにしてくれる。
その歌は風に乗り、森を越えておもちゃの町で眠る子供達までも幸せな気持ちにしたのであった。
〜おまけ〜
時間軸は大輔と賢が一時的に元の世界に帰った時。
ブラックウォーグレイモンとの邂逅前。
賢「やあ、高石君」
タケル「一乗寺…君」
タケルの前に現れたのは、かつてデジモンカイザーとして現れ、罪なきデジモンを操り、そしてキメラモンを造り出して暴虐の限りを尽くした少年。
賢もそれに気付いているのか、苦笑をしてタケルを見るだけ。
何だか馬鹿にされているような気分になり、タケルの眉間に皺が寄る。
賢「別に君達に何もしたりはしないよ。」
近くの自販機からコーヒーを購入し、それを飲む。
賢「…最近、機嫌が悪そうだけど…大輔が僕と一緒にいるのがそんなに腹ただしいかい?いや、寧ろ、君が大嫌いな暗黒デジモンが彼の第二のパートナーであるというのも気に入らない…かい?」
タケル「…っ」
図星を突かれ、表情を歪めるタケルに賢は何の気持ちも抱かず、空を見上げる。
賢「大輔は随分とデジモン達に感謝されていた。デジモンカイザーを倒した英雄・本宮大輔」
タケル「英雄…」
確かにキメラモンを倒したのは大輔とブイモンだ。
そこを否定する理由なんてどこにもないし、自分達も納得している。
しかし、ある時を境に、大輔は急激に自分達との距離を開け始めた。
最初はいつものことだと流していたが、賢とワームモンがダークタワーデジモンを破壊した時をきっかけに彼と行動を共にし始めた。
理由を問い詰めようとしても大輔には逃げられてしまう。
デジタルワールドで会ってもダスクモンの瞬間移動で逃げられてしまう。
しかもあのダスクモンはキメラモンの生まれ変わりらしく、あのデビモンのデータを使ったデジモンといる大輔が信じられなかった。
タケル「大輔君はあいつといるようになってから変わったよ。とても冷たくなった」
賢「大輔は変わってはいない。寧ろ、本来の大輔に戻っただけ。」
タケル「…大輔君と知り合って間もない君が大輔君の何を知ってるの?」
賢「少なくても、君達よりは分かってるさ。今の大輔の心情はね」
タケル「………」
賢「悔しいかい?君の方が大輔と一緒にいたのに敵だった僕が大輔の親友になったことに。それとも大輔が君を親友に選んでくれると思っていたかい?」
タケル「っ…」
賢「傲慢だね。努力もしないで親友になろうなんて」
タケル「君に言われたくない!!」
思わず叫んでし
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