暁 〜小説投稿サイト〜
SWORD ART ONLINE ―穿つ浸食の双刀―
Ouka's Episode
14:ヤキモチと答え
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――――あの女の子は誰だろう。

私――――オウカは、目前で少年――――ハリンに必要以上にくっつく女の子見て疑問の念を抱いていた。

勿論それに対して多少の抵抗は見せているものの、満更でもなさそうなハリンの表情に胸が痛む。この気持ちは何なのだろう。

「??????新手のバッドステータスとか、かな???????」

小首を傾げてそう呟く。が、そんなバッドステータスを茅場晶彦が考える筈もないので、その可能性は捨てる。ならばいったい何なのか。

「あ、あの子、行っちゃった」

私は女の子がハリンに手を振って走り去るのを見て少し安心する。それと同時に胸の痛みも消えていく。

「ハリン君、今の女の子、誰なんですか?」

「ん?ああ、オウカか。リアルの知り合いだよ、まさかいるとは思わなかったから驚いちゃったね」

苦笑いしつつ頬を掻き、ハリンは関係を明かす。だが何故だろうか。

――――ハリンとあの女の子は、決してただの知り合いという仲ではない。

そう思う。それはあの二人の一連の会話を遠目に見ていたからだろうか。何の確証もないそれは、はたして間違いなのか。

そして、そう思う都度胸が痛む。嗚呼、辛い??????けれども何処か優しい気持ち。もやもやする。

彼の――――ハリンの顔を見る度に、顔が赤くなるのを感じる事や、ずっと一緒にいたくなる気持ち、ずっと声を聞いていたい気持ちとも、何か関連があるのか。

「??????ここ最近、変になっちゃったなぁ??????」

これも全て、彼と出会ってからだ。誰かに相談すべきなのだろうか。この気持ちについて。

ならば相談相手は?知り合いで言えば、キリト?いやいや、失礼かもしれないが彼に相談相手が務まるとは思えない。

ならばエギル?彼は第五十層で小さいながらに店を営む身、自分の相談に時間を割いてもらう訳にもいかない。

情報屋のアルゴ?彼女は情報屋としての仕事を全うしているためにアインクラッド各地を駆けている。そんな彼女に相談する時間などないだろう。

ならば、頼めるのは血盟騎士団の服団長務める《閃光》のアスナしか残っていない。もっとも彼女とは第五四層ボス戦で初めて知り合い、そこで意気投合し仲良くなったばかりだが。今日は休暇である事を聞いているので、時間を潰して申し訳ないとは思うが相談してみよう。私はハリンに別れを告げ、アスナにメッセージを送った――――


* * * * *


「――――ふぅん、なるほどね」

「えっと??????アスナはこれ、どう思う???????」

面接の如く向い合わせで座り、少女――――《閃光》のアスナにそう問う。やはり、彼女に相談して良かったと心から思う。

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