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異なる物語との休日〜クロスクエスト〜
休日のB
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「えーっと……記憶と照合させてくれ。
 《漆黒の勇者》のライト?」
「おう。陰原雷斗だ。よろしくな!」

 旅館《白亜宮》の男子部屋。
 
 セモンは(一回目は記憶にはないが)再会を果たした少年たちの名前を思い出すべく、彼らと自らの記憶を照合させていた。

 一人目は真っ黒の少年。《漆黒の勇者》ライトで間違いなかったらしい。数々のチート能力が跋扈する、『選ばれた者のためのSAO』から来たプレイヤー。

「《狩人》のライト」
「俺だ。天城来人。よろしく」

 次は黒髪の、セモンと同じくらいか少し上程度の青年。無数の武器を使いこなす、《狩人》ライト。別のゲームのシステムが組み込まれているSAOの世界の住人だったはずだ。

「《流星の獅子》リオン」
「その二つ名苦手なんだけどな。まぁおれの事だよ。歌原理央だ。よろしく」

 先ほど投剣を投擲しまくっていた少年が答えた。《投擲》という、ソードスキルを『投げる』スキルを使いこなすプレイヤー。先ほど長槍をぶん投げて来たのも彼だろう。

「《月の剣士》ジン」
「俺だよ。月村刀馬。よろしく頼む」

 応じたのは刀使いの少年だ。ぼさぼさの髪型で、今どきの体育会系を思い起こさせる雰囲気の漂う人物だった。相手のステータスを見通す《千里眼》の使い手。

「《炎帝》ゼツ」
「イエス。影村隆也だ。よろしくな」

 次は長い髪をポニーテール調にした背の高い少年。細いが数々の修羅場をくぐってきた気迫のようなものがある。炎を操る汎用型ユニークスキル《爆炎剣》の使い手だったはずだ。

 お次は黄色いコートの少年。

「えっと……《幸運少年》リュウ?」
「俺としては『不運』の割合が多いと思ってるけどな……一応あってるよ。《リュウ》のままで呼んでくれ」

 スキルのほとんどが運任せの、セモンの両剣とよく似た武器を操る《双刀》スキルの使い手。その運任せを大抵高確率で大成功させてしまう事から、《幸運少年》の異名が付いていたはずだが、本人は否定したいらしい。なぜなのだろうか、と疑問に思ったが、深追いはしないでおく。きっと何か理由があるのだ。

「《十一人目》リオン?」
「そうだな。SAO時代じゃ《白の死神》とか呼ばれてたこともあった。(ひいらぎ)理音(りおん)だ。よろしく」

 銀色の髪の毛の少年が、苦笑しつつ応じた。自分のHPを犠牲にして、強力な武器や権能を作成する、茅場以外の人物によって作られたユニークスキル、《錬金術》の使い手。

「で、《星崩しの剣士》メテオ」
「おうよ! よろしくな!」

 銀色っぽい髪色の、やんちゃそうな顔の少年が答えた。軌道上に爆発を引き起こす《破星剣》の使い手だ。明るい彼の性格はきっと周囲の人々を救ってきたのだろう。

「あ
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