暁 〜小説投稿サイト〜
エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第三十二話 矛盾と合致と冷徹
[3/3]
[8]
前話
[9]
前
最初
[2]
次話
には、エレンピオス人というわけか、私も。
ふいにマナを剥ぎ取られる感覚が失せた。四肢が軽くなる。
終わった、のか。
「大丈夫か、フェイリオ」
「うん、へーき。慣れてるから」
「――そうか」
「あ、エリー」
少し離れた場所で、エリーゼがへたり込んでいた。フェイリオが小走りにエリーゼに駆け寄る。
「エリー、イタイ?」
「頭、重いです……」
「エリーゼ」
「あ……ヴィクトル」
「辛いなら目的地に着くまで横になっていなさい。それくらいの設備はあるはずだ」
「そう、します」
フェイが出した両手に、エリーゼが両手を載せる。フェイに支えられてエリーゼは立ち上がった。
「ヴィクトル」
「どうした? 気になることでも?」
「ローエンとクレイン、それにイスラさんとか、ニ・アケリア村の人たち、だいじょうぶだったかな」
「大丈夫だと信じよう」
空の上にいる私たちには、そのくらいしかできない。
エリーゼの肩を抱き寄せると、エリーゼは唇を噛んでスーツに弱い力で掴まってきた。
「いよいよ異界炉計画が始まったみたいだな」
「アルヴィン。どこにいたんだ」
「巫子どのと哨戒塔。あのまま身投げしかねねえ落ち込みっぷりだったからな。本物のマクスウェルサマ、容赦ねーなあ」
「ああ――」
――確かにイバルは「ニ・アケリアを守る」という使命を投げ出した。使命至上主義のミラの怒りを買ってもおかしくない。
だが、あそこまで徹底してイバルを拒む必要があるのか?
むしろイバルは「マクスウェルを助ける」使命のほうは、十全以上に果たしているのに。
「それについては、これが終わってから考えることにしよう」
空中戦艦が高度を下げ始めているのが、周りの景色から分かった。
敵の本拠地は、目の前だ。
[8]
前話
[9]
前
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ