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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第1章 薔薇の女帝編
Story7 棘のある罠には十分ご注意下さい。
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加入した時からコテツはいた。
皿や椅子、ワイングラスや魔法があちこち飛び交う妖精の尻尾(フェアリーテイル)を見てあたふたしてたルーシィに最初に声を掛けたのがコテツだったのだ。

『トイレならあっちだよ?』

この言葉にもちろんルーシィは頭からずっこけた。
この時から、ルーシィの中のコテツの第一印象は“超が付くほど呑気”という言葉がインプットされた。
そしてつい最近、今までルーシィは同世代で一番古株の魔道士はギルド一の酒豪であるカナだと思っていたのだが―――――

『何言ってんだいルーシィ?同世代で一番古株は私じゃなくて、コテツだよ。』

カナ本人の口からでも、最初聞いた時は信じられなかった。
その後、ナツやグレイ、エルザやアオイ、イブキやバンリ、ミラさんやマスター、レビィちゃんやリサーナ、マカオやワカバにも同じ事を聞いた。だけど、返って来る答えは皆カナと同じだった。

コテツは、“同世代で一番古株の魔道士”

(私がコテツについて知っているのは、それだけだ―――――。)

思い返してみれば、よく行動を共にするエメラ、コテツ、アオイ、イブキ、バンリの5人―――――。
エメラはまだ加入したばかり且つ、自身も記憶を失っている為知らない事が多いのは当然なのだが、後の4人は自分より早い年に妖精の尻尾(フェアリーテイル)に加入しているというのに、知っている事は極僅かだ。
いつの間にか足が止まっていたらしい。コテツもルーシィの横で立ち止まっていた。

「コ、コテツ!あの・・その・・・変な事聞い」
「危ない!」
「キャアアアア!」

謝罪の言葉を述べようとしたが、コテツが突然覆い被さるように飛びついてきたので途中から謝罪の言葉は悲鳴に変わっていた。バランスを崩し、コテツに抱かれたような状態でそのまま床に倒れ込んだ。コテツの肩越しから見えるのは、自分達の頭上を通り過ぎて行く紫色をした無数の弾丸と白い変な形をした謎の生き物。

「ゴ、ゴメン。・・・大丈夫?」
「あ、うん。あ・・ありが、と・・・////////////」

ルーシィは彼氏いない歴17年の純情少女である。敵の攻撃をかわす為とは言え、同世代の異性にこんな事をされると、ついつい顔が赤みを帯びてしまう。

「あら、大胆♪」
「おーっ、もしかしてーっ、カップルーっ?」

声がした方に顔を上げると、攻撃を放ったと思われる、両肩に紫色の薔薇の飾りが付いた、淡い紫色の膝丈ドレスを着た紫色の髪の毛の少女と、白い薔薇のピアスを付けたアホ毛が特徴の白髪の少女が茶化すように言った。

「ち、違う!違う!い、今のは・・つい・・・////////////」
「キャハハーっ!君ーっ、めっちゃーっ、顔ーっ、赤いーっ、よーっ。」

コテツは必死に否定するが、本人
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