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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第1章 薔薇の女帝編
Story7 棘のある罠には十分ご注意下さい。
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撃したら避けるつもりも無かったという事は・・・お前は、初めから私の攻撃を食らって敗れるつもりだったのか?」
「残念ながら、それは違います。
私
(
わたくし
)
も一応闇ギルドに属している身の上、体は毎日鍛えておられます。いくらエルザ様の攻撃でも、一撃食らっただけでは倒れは致しません。食らった後、勝負を仕掛けるつもりでございました。」
「勝負?」
魔法を使えないアイムが仕掛ける勝負とは自殺行為に等しいのだが―――――
「
私
(
わたくし
)
と、
頭
(
・
)
脳
(
・
)
で勝負をしてみませんでしょうか?」
アイムの言葉にエルザは目をぱちくりさせ、バンリは表情を一切変える事無く黙っていた。
「ず、頭脳で、勝負・・だと・・・?」
「左様でございます。」
戸惑いの表情を浮かべるエルザに、アイムは不敵な笑みを向けた。
「どういう勝負だなんだ?」
「
極
(
・
)
マ
(
・
)
レ
(
・
)
な頭の体操程度の問題を出し合い、先に10問正解した方の勝利、という単純な勝負でございます。」
バンリの問いにアイムは的確且つ簡潔に答えると、「ただし」と付け加えた。
「
私
(
わたくし
)
が勝ちましたら、予めこの通路全域に仕掛けております、数千個の爆弾を爆破させ、お2人にはあの世に行かれてもらいたいと思います。」
「す・・数千個だと・・・!?」
「左様でございます。」
エルザは思わず通路を見回した。一見何の変哲も無い石造りの通路だが、左右の壁にも床にも天井にも、爆弾が仕掛けられているらしい。
「じゃあ、俺達が勝ったら、お前にはエルザの一撃を食らってもらってイブキ達の居場所を教えてもらう・・・なんてどうだ?」
「・・・承知致しました。」
エルザが通路を見回している間に、バンリとアイムの間で賭けが成立した。
「お、おいバンリ・・大丈夫なのか?」
「心配無用だ。イブキ達を助ける為、巻き込んだエルザの為だ。」
振り返った、バンリの
紅玉
(
ルビー
)
のような瞳には揺ぎ無い強い意志が輝いていた。
「必ず、勝つ!」
その時、アイムと会う前にバンリがやった、左手の人差し指で自分の頭をコツコツと軽く突付いた仕草の事をエルザは思い出した。
(あの時の仕草・・・アレは、初めからアイムと頭脳で勝負する事を分かっていたからやった仕草だったのか・・・・?もしそうだとしたら、バンリ、お前はいったい―――――・・・?)
バンリはアイムに向き直り淡々とした口調で言った。
「先攻は譲る。」
「では、お言葉に甘えさせて頂きます。」
「銃を抜いたからには・・・命を賭けろよ?」
「それは百も承知でございます。」
沈黙が流れ、火花が散る。
「では、参ります。」
命を賭けた勝負の火蓋が切って落とされた。
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