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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第1章 薔薇の女帝編
Story7 棘のある罠には十分ご注意下さい。
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、待たせるーっ、のさーっ。」

入って来たのは青い髪に胸に青い薔薇を飾った背の高い紳士のような青年と、白い薔薇のピアスを付けた頭の上でぴょんっとはねた白髪のアホ毛が特徴の少女だった。

「よく言うぜ。どーせどっかから見張ってたんだろ?」
「おーっ、なかなかーっ、鋭いねーっ。」

これまた皮肉混じりに言うと、白髪の少女がイブキの顔を覗き込みながら言った。

妖精の尻尾(フェアリーテイル)のイブキ・シュリンカー様でいらっしゃいますね?」
「・・・ここで「(ちげ)ェ」とか「何モンだソイツ?」とか言ったら出してくれるのか?しょうもねェ事わざわざ聞くんじゃねーよ。つーか、人様に手錠を掛けるのがお前等の流儀なのか?うっわー笑えねー。」
「私−っ、だってーっ、笑えないーっ。」

揶揄(やゆ)して手錠の鎖をわざとらしく鳴らすと、白髪の少女の方は食いついて来たが、青年の方は顔色一つ変えなかった。どっかの無口且つ無表情且つ無感情の男と似ているな、と仲間の顔が脳裏に浮かび上がった。
イブキは吊り気味の紫と赤のオッドアイを更に吊り上げ、目の前にいる少女と青年を睨み付ける。

「お前等は誰だ?ここはドコだ?ウェンディとシャルルはどうした?俺達をどうするつもりだ?」
「はいはいはいはいーっ。質問はーっ、1つーっ、ずつにーっ、しましょーっ。でもーっ、今−っ、君がーっ、言ったーっ、質問−っ、ならーっ、全部−っ、アイムがーっ、簡潔−っ、且つーっ、的確にーっ、答えてーっ、くれるーっ、からーっ。」

苛立ちを覚えさせる、いちいち語尾を延ばす口調の白髪の少女がそう言うと、“アイム”と呼ばれた紳士のような青年が胸に手を当てやはり仕込まれた所作(しょさ)で一礼をすると、

「まず、(わたくし)の名はアイム・シャキーラと申します。以後お見知りおきを。こちらはグラミー・オスカー様です。」
「よろしくーっ。」

アイムに紹介された“グラミー”という名の白髪の少女はVサイン。
イブキはグラミーの奇抜な挨拶をスルーし、アイムに視線を戻し促す。アイムは再びイブキの質問に答え始めた。

「直球におっしゃいますが、ここは闇ギルド、薔薇の女帝(ローゼンエンプレス)でございます。そしてここは、ギルドの地下牢でございます。」

アイムの言葉に、イブキの表情が一瞬だけ硬直した。

「・・・薔薇の女帝(ローゼンエンプレス)って、今評議院が最も目を付けている、闇ギルドの1つの、あの・・・・?」
「おーっ、知ってーっ、るんだーっ。」
「左様でございます。」
「つまり、お前等は薔薇の女帝(ローゼンエンプレス)の魔道士っつー訳か。」
「ピンポーンッ。」
「左様でございます。」

イブキの言葉にグラミーは表情をコロコロ変えながら頷き、アイム
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