マブラヴ
0856話
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なくこの基地にスパイを向かわせているというのを知ったのだろう。中国の代表団へと向けられている視線が更に厳しいものになる。
まぁ、ここで中国だけが俺達に見放されるのならともかく、その巻き添えでこのマブラヴ世界そのものが見捨てられでもしたら洒落にならないと思ったのだろう。
「千鶴、解除してもいいぞ」
「ええ、分かったわ」
千鶴が俺の言葉に頷くのと同時に、床に押さえつけられていた男に掛けられていた重力が解除され……
「ふざけるな、貴様ぁっ!」
その瞬間、たった今まで重力によって床の上に押しつぶされていた男が怒声を上げながら拳を振り上げ……だが、次の瞬間千鶴と男を分断するように炎の壁が作り出される。
突然現れた炎に周囲の者は驚愕の視線や叫びを上げるが、それを宥めるかのように円が空を飛びながら千鶴の横へと移動する。
円のアーティファクト、純炎の涙。炎を自由に操る事の他に、空を自由に飛べるという能力だ。
……にしても、俺がマクロス世界に行っている間にも十分に訓練は積んでいたらしい。その炎の現れる速度や密度も俺が知っている時のものに比べると数段上になっている。
「はい、そこまで。……アクセル君」
「ああ。……おい」
「了解しました」
俺の言葉に、何も言わずとも10人程の量産型Wが姿を現し、中国の代表団を強制的に会場の外へと連れて行く。
残念ながらあの中国のメンバーに関しては、他の皆が帰るまでどこかの部屋で軟禁でもさせてもらうか。
そう決意すると同時に、中国への対応をどうするかを考える。
さっきの言葉通り国交の優先順位を下げてもいいんだが、そうするとこのBETAの最前線でもある中国で人類側が不利になるんだよな。
向こうにしても、それを承知の上でああいう横暴な態度を取ってるんだろう。
まぁ、その辺に関しては最悪中国じゃなくて台湾の方と接触して戦場に介入するという可能性もあるか。
ともあれ、唖然としている周囲の者達へと向かい声を張り上げる。
「ご覧の通り、シャドウミラーに所属している者は魔法を使う事が可能となっている。特にこの2人を含む何人かは、魔法の本場でもあるネギま世界という世界の住人だ。だが、中国代表団のように不作法な真似をしなければ大丈夫だから、安心して見ていって欲しい」
その言葉に取りあえずは問題無いと判断したのだろう。それぞれが再び散っていく。
……中には、何故か妙に興奮しているような者もいたが。
「ちょっとアクセル君。今の言い方だと私達が生粋の魔法使いに聞こえるけど?」
踊り子風の衣装から元の私服へと戻った円が、咎めるような視線を俺に向けながらそう呟く。
「一応、嘘は言ってないだろ? お前達はネギま世界の出身だし」
「分かってて言ってるで
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