マブラヴ
0856話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
地面に倒れている男の周囲には、その男と同じグループだろう者達が集まっている。だが、まるで床に潰されたようになっている男と、いきなり姿を変えた千鶴に驚いているのだろう。……いや、パクティオーカードでいきなりパーティドレスの姿になったりすれば、それは驚くか。
「一体何の騒ぎだ?」
「あら、アクセル君。いえ、ちょっとこの方達がオイタをするからお仕置きをね」
千鶴が俺と仮契約をした事により得たアーティファクト、虹色領域の腕輪。その能力は名称通りに虹……つまり7つの能力を発揮するというものだ。
現在男を床に貼り付けているのは、その能力の1つでもある重力を操る能力だろう。
「ア、アクセル代表!? こ、この女……いえ、この方とお知り合いで?」
俺の姿を見た男達が驚愕の声を上げる。
「ああ。それで、一体何があった?」
男達の言葉を軽く受け流して千鶴へと視線を向けると、いつものような笑顔……ではなく、迫力ある笑顔を浮かべつつ口を開く。
「ここで試食として配っているレトルト食品を、全部渡せと。それを断ったら暴力を振るおうとしたので」
「へぇ。……お前達、確か統一中華戦線……いや、中国政府から派遣された者だな?」
統一中華戦線というのは、中国と台湾がBETAを相手にしているものであり、今では一応その2つの国家の軍が融合したものと同じと考えてもいいが、それでもやっぱり中国と台湾自体は歴とした別の国だ。
そして、俺の目の前にいるのがその中国から今回派遣されてきた奴ら、と。
そんな俺の言葉に、何を言うでも無く視線を逸らす男達。
「お前達が食料に困っているのは知っている。だが、今回は別にお前達の為だけに開いた展覧会じゃないし、何よりも喧嘩を売る相手を間違えたな」
チラリと食料ブースの方へと視線を向けると、そこではこちらはアラブの踊り子の如き衣装を身に纏った円の姿が。
……さすがに高校生になっただけあって、その身体は色々な意味で以前よりも発達しており、その姿に思わず見惚れている者も多い。
「アクセル代表、それはどういう事ですか! わ、我々は中国政府から正式に派遣されてきたのですよ! それを、こんな……後で問題になるのは覚悟の上でしょうね!」
周囲から向けられる冷たい視線に耐えかねたのだろう。男達のうちの1人が高圧的にそう告げてくるが、俺はそれに肩を竦めてから口を開く。
「なるほど、それが中国の俺達シャドウミラーに対する態度か。分かった。なら帰って貰って結構。こっちでも中国に対する国交の優先度は下げさせて貰うからな。それに中国からは招待してもいない客人が幾度となく訪問してきて、非常に迷惑をしている。以後、そのような真似は控えて欲しい」
その言葉だけで周囲の者達も中国が幾度と
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ