第11話 亡霊、守護者を蹂躙する
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警備員《アンチ・スキル》の隊員がアッサリと斬り捨てられ、隊長がある指示を出した
「くっ…!A班とB班は少女たちの保護を最優先に!C班!D班は彼らの護衛をしつつ、退路を確保!残りは俺と共にヤツを叩くぞ!!」
「「「「「はっ!!!」」」」」
隊長の指示で隊員たちが行動を取ろうとした次の瞬間…!
「逃がさんよ!!」
「「「「「っ!!!」」」」」
「な、何だこれは!?」
「からだが…」
「うごかない…!」
警備員達が先ほどの美琴たちと同じように体が全く動けなくなってしまったのだ。
そして刃衛は不気味な笑みを浮かべたまま一歩ずつ彼らに向かって歩いてきた
「逃げたら駄目だな。一度 武器を合わせたら、どちらかが死ぬまで殺しあう……そうじゃないと楽しくないだろ?」
「あ、ああ…」
「うああ…」
「ひいい…っ」
警備員の隊員たちは完全に戦意喪失していた。対して隊長は動けないが力強く刃衛を睨み返した
「我々は警備員!この学園都市の治安部隊が殺し合いを望むのもか!!」
その言葉を聴いた瞬間、刃衛は珍しいものを見たような表情でわざとこう答えた
「ほう、奇遇だな。俺もかつて"新選組”という治安部隊に身を置いていた」
「………は?」
隊長は目の前の男が言った言葉の意味がわからなかった。もちろん新選組は知っている。しかしそれは100年以上前に存在した部隊名だ…それなのにこの男は『"新選組”に身を置いていた』と言った。つまりそれはこの男は幕末の…しかも新選組の人間だと?そんなまさか……
「な、何を言って…」
「まぁこんな事を言った所で、これから死ぬアンタには関係ないな。うふふ…」
刃衛は笑みを浮かべながら掌に差し込んだ刀身を振り上げ
「ま、まさか…」
「うふふ……死ーね」
隊長は自分の運命を察し、逃げようとするが体は全く動かず、刃衛の刀が振り下ろされそして…
「ぎゃあああああああああああっ!!!」
隊長の断末魔が千鶴たちの耳に響いた。美琴とカナは目の前の光景を理解できなかった…いや、したくなかった。十数人いた警備員がたった一人の人間に皆殺しにされたなど、悪夢以外の何者でもない。
そしてカナはある“事件"を思い出した。自分がまだ浮世絵町にいた頃、こんな“噺”が流れた。
−−−聞ケ、人間ドモ…−−−
−−−近ク、コノ國ハ滅ビル…助カリタクバ、人ト妖ノ間ニ生マレタ呪ワレシ者…−−−
−−−●● ●●●ヲ、殺セ!−−−
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